美来工科vs首里東
打線好調の美来工科がベスト8へ一番乗り!
ホームランを放つ山内(美来工科)
昨夏は第一シードの糸満が初戦敗退し、この春もシード知念が同じく敗退するなど、どのシードも不安がある大会初戦にて12-0の5回コールド勝ちを収めた美来工科が、勢いそのままに首里東も飲み込みベスト8へ進出した。
1回、いきなり、というよりも見慣れた光景と言おうか。小さな大打者古謝僚人が挨拶代わりに振り抜くと、打球はグングン伸び左中間を破る二塁打となる。神山諒介がレフト前で続くと3番山川倫輝もライト前へ運び1点を取る。
那覇商戦でホームランを放った山内慧が打席に入るが、やはり簡単に勝負させてもらえない。ボール3つとなったが、ストライクを取りにきた次の球を山内は見逃さなかった。振り切るとレフトの頭上を越えてスタンドインする3ラン。秋の王者として、また県内公式戦無敗(新人中央大会からこの試合前まで10連勝)チームの力を見せつけた美来工科が一挙4点を奪った。
さらに美来工科は4回、6番から8番の僅か3人で2点を奪う。比屋根京介がセンター前ヒットで出塁すると続く平川輝がライトへのタイムリー三塁打。さらに仲宗根誠のレフト前ヒットで平川が生還した。
その後二死三塁となるが、神山のレフト前タイムリーで3点目。四球を挟んで山内にもタイムリーが生まれると、新垣海斗がチーム二桁目となる10本目のヒットをライト前へ弾き2つ目のビッグイニングを作って試合を決めた。
山内はピッチングの方も不安なく、4回17人の打者を相手に2安打5奪三振無失点。余力を残したまま、九州大会出場を決めるまであと1試合となった。
敗れた首里東だが5回、ヒットと四球で二死一・二塁とし4番城間優生のタイムリー二塁打で一矢を報いた。
秋の大会で宮古総実に僅か2安打に封じられ1-8で敗れたがこの春、同じ相手となった宮古総実戦で16安打9得点を奪うなど、冬のトレーニングの成果を見せられる結果を残してのベスト16は、自信となったことだろう。この大敗も糧とし、夏までに心を新たに体力も技量もギアひとつ上げられるようみなで取り組めば、きっと面白い夏が待っているはずだ。頑張って欲しいと願う。
(文・写真=當山 雅通)
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