高松商vs丸亀
植田響介3発!米麦圭造2試合連発に安西翼も!高松商5発16得点でベスト4!
香川大会ベスト4最後の椅子を巡ってセンバツ準優勝・20年ぶり20回目の夏甲子園出場を目指す高松商と3年ぶり5度目の夏制覇を期す丸亀が激突した準々決勝。結果は、高松商が[stadium]香川県営野球場(レクザムスタジアム)[/stadium]の青空に82分間で5発の大花火を打ち上げ、15安打16得点。戦後から換算して2年連続46度目となるベスト4進出を決めた。
先陣を切ったのは1回表二死一塁で打席に立った4番の植田 響介(3年・捕手・181センチ85キロ・右投右打・東かがわ市立白鳥中出身)である。1ボール1ストライクから丸亀先発左腕・東条 拓哉(3年・左投左打・173センチ72キロ・香川大学教育学部付属坂出中出身)の真ん中外よりストレートを捉えた彼の打球は追い風にも乗り、右中間最深部の芝生席に到達。
自身高校通算21号・大会11号の2ランで一気に主導権を握ると、続く2回表、4点を加えた後の一死二・三塁でもインコースのストレートにバットを払うように出す技ありスイングでレフト芝生席へ2打席連続となる3ラン。9対0と試合を完全に決めた。
この快挙に高松商打撃陣は全員で続いた。3回表には丸亀2番手・戸城 凌(3年・右投右打・180センチ75キロ・善通寺市立西中出身)に対し、一死二・三塁から1番・安西 翼(3年・中堅手・右投左打・170センチ63キロ・高松ボーイズ出身)が右翼ポール際芝生席に高々と運ぶ高校通算9本目となる3ラン。
さらに3番・米麦 圭造(3年主将・遊撃手・右投右打・178センチ76キロ・東かがわ市立白鳥中出身)も3回戦の四国学院大香川西戦に続く2試合連続・高校通算17本目のソロアーチをバックスクリーン左へ。この回も4得点。4回にも二死走者なしから得点を奪うソツのない攻めを見せた。
そして締めはやはりこの男。5回表一死二塁から植田 響介が放った打球はどよめきの中、ライト芝生席へ。あの、怪童・中西 太氏(高松第一~西鉄ライオンズ)や、読売巨人軍の4番も務めた大森 剛氏(高松商~慶應義塾大)、尽誠学園のスラッガー谷 佳知氏(大阪商業大~三菱自動車岡崎~オリックス・バファローズなど)でも成し遂げたことのない大会史上初1試合3本塁打の大偉業は、高松商の絶対的4番によって成し遂げられた。
守っても先発の大熊 達也(3年・174センチ74キロ・右投右打・高松市立太田中出身)以下の3投手が4安打無失点リレー。
安西・米麦 圭造・米麦 波留(1年・三塁手・右投左打・167センチ64キロ・香川県立高松北中出身)のリレーで右中間二塁打を三塁で封殺。さらに走っても盗塁も3個を決めるなどほぼ盤石の状態で準決勝を迎えることになった高松商。
甲子園初出場をつかむべく「打倒・高松商」・「奪進塁」を明確に掲げ、日々の練習に取り組んできた大手前高松との戦いは、四国高校野球の2016年トレンドをも決する一大決戦となる。
(文=寺下 友徳)
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