立命館宇治vs鳥羽
去年の京都大会決勝と同カード！立命館宇治・田中が3安打完封！
昨年の京都大会決勝と同カードになったこの試合は、1点を争う好勝負となった。7回まで0対0のまま試合は動かなかったが、ついに8回表に動く。立命館宇治が二死三塁のチャンスを作り、9番田中覺（3年）が適時打を放ち、1点を先制。さらに9回表には二死二塁から6番藤原彦貴（2年）の右中間を破る適時二塁打、7番中原優歩（3年）も左越え適時二塁打を放ち、3対0とリードを広げた。
エースの田中覺は、球速は、125キロ～130キロ前後と決して速くないのだが、コントロールが実に良い。無理なくストライクが取れていて、なかなか角度あるストレートを投げるので、打者は結構差し込まれている。スライダー、カーブもコントロール良く投げ分けができている。いわゆる自分の投球スタイルが何かを理解している投手だ。打たせて取って、リズムを生み、攻撃につなげる。独り相撲にならず、チームのためにピッチングができるエースだ。
今年の立命館宇治は、突出した選手はいない。だが、このチーム、派手なことをやるわけではない、勝つためにコツコツと出来るチームで、勝負機会の8回、9回を逃さず打ち崩していった。初戦から府立工に1対0の辛勝をするなど、しぶとい戦いが続く立命館宇治。次は強豪・京都廣学館との対決になるが、今日のような粘り強い戦いを発揮できるか、注目していきたい。
（文＝河嶋 宗一）
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