創価vs足立学園
創価・5番谷井に2ラン!完封で足立学園下す
3回戦突破した創価
秋季大会では東海大菅生と延長15回引き分けとなりながらも、翌日の再試合では大敗してしまった創価。力の波をなくすのも課題だった。
日大一に快勝して挑む3回戦だ。一方、足立学園も初戦はいい形で戦ってこられたようだ。春季東京都大会は、前半戦は、短期間での連戦となるので、チームを巧みに勢いづかせていくことも大事な要素となる。
足立学園は緩急を巧みに使い分けられる左腕杉本君、創価は背番号17の上村君が先発。お互いが、その持ち味を出しながら、どちらも点を取られない投球を作っていた。
0対0の緊迫した投手戦である。どちらがどのようにして、この均衡を破ることができるのだろうかという展開になってきた。
そんな思いになってきた6回だった。
創価は連続三振で簡単に二死となった後、4番鳥井君が中前打で出る。ここで、今日はライトで5番に入っている背番号1の谷井(やつい)君だ。谷井君の一打はいい角度で上がっていって、そのまま左翼席に入っていく2ランとなった。ここまで好投してきた杉本君にとっては、失投というにはあまりにも気の毒な感じだ。むしろ、打った谷井君が見事だったということであろう。
結局試合は、この谷井君の2ランだけで決着がついてしまった。
足立学園・杉本君
創価は、先発上村君が4イニング投げて、1安打されたのみ。
2番手としてリリーフした岸君も、4イニング投げて1安打のみ。そして、9回1イニング投げた谷井君も1安打されたが無難に抑え、創価は3人で足立学園打線を3安打完封した。
結果としてはワンチャンスをものにしたというよりも、谷井君の一発がいいところで出たことによって勝利を呼び込んだ創価。片桐哲郎監督は、あまり打たなかった打線についてはこんなことを語っていた。
「緩いボールをどう打っていくのかということでした。そこがポイントなので、崩されないように我慢して叩くように指示したのですけれども、甘いボールが来ても、なかなか打ち切れませんでした。谷井がいいところで打ってくれて、何とかなりました」
それでも、3人の投手を巧みに使いながら、終わってみたら3安打完封という形には評価していた。そんな中で、9回1イニングだけ投げた最速143キロをマークしたこともあるという谷井君は、最後を3人でピシャリと抑えきれず、二死から安打を許したことに対しては反省材料だと確認していた。
足立学園も、杉本君がしっかりと投げて。守りも大きなミスはなくしっかりとした野球をやっているという印象だった。ただ、創価の投手陣を打ちきれず二塁にも進められなかったので、どうしようもなかった。
(取材・写真=手束 仁)
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