國學院久我山vs都立足立工
大胆に力を出し切る!國學院久我山新チーム、堂々コールド発進!
7番・齊藤(國學院久我山)
9月5日、東京の秋がいよいよ本格的に幕を開けた。
総合工科高校グラウンドで行われたのは、秋季東京都大会一次予選、第13ブロック1回戦の2試合。第1試合は國學院久我山と都立足立工の対戦となった。
この夏西東京大会ベスト4の國學院久我山に対し、都立足立工はどこまで食い下がれるか。
立ち上がりはお互い三者凡退。國學院久我山・江川、都立足立工・野口の両先発がテンポよく投げ込み、早い展開で試合が進んでいく。
國學院久我山は2回裏に4番・笠原、5番・丸谷の連打で無死一、三塁とすると、ワイルドピッチで1点を先制する。
だが都立足立工の背番号1、先発・野口はここでズルズルと行くような投手ではなかった。なおも一死三塁のピンチを切り抜けると、その後3、4回と國學院久我山打線に得点を許さない。
5回裏、國學院久我山はこの回先頭の8番。青木がヒットで出塁。9番・東が送りバントを決め、1番・寺師がタイムリーを放ち還すというお手本のような攻撃を決め1点を追加する。この回は1点どまりと都立足立工の粘りに押される形となったが、6回にも先頭の4番・笠原が二塁打で出塁し、相手エラーで生還と、じわじわと相手を捉え、追い詰めていく。
都立足立工は先発・野口を中心とした守備が何とか踏ん張っているうちに1点でも返したいところだが、走者も出せない状況が続く。
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先発・野口(都立足立工)
そして3対0で迎えた7回裏、國學院久我山は一死一二塁から牽制悪送球で1点を追加すると、4番・笠原、5番・丸谷の連続タイムリーで6対0と勝利に王手をかける。最後は7番・斎藤のタイムリーで7対0とし、コールドゲームを成立させた。
國學院久我山は予定通りという3イニングごとの継投。出てきた齊藤、東、菅谷と全員が好投し、出した走者は死球で1人のみ。都立足立工打線を無安打に抑え込んだ。
試合後、國學院久我山の尾崎直輝監督は新チームの船出に「こんな感じです」と笑顔を見せた。
「大胆にやりきる。それは夏から伝えてきました。もともと守備は上手いチームですし、打力だってある。今日も中盤で1本出てから立て続けに出ましたから。きっかけをつかんでくれれば、と思います。」
そう語るように、國學院久我山は締めるべきところは締めながら、思い切りよくプレーをしていたのが印象的だった。そんな國學院久我山の次の対戦相手は都立総合工科。
「都大会に出るには、相手がどこであれ勝つという事が必要。1週間やることをやって、また挑みたいと思います。」
どういったチームになるのか、それはこれから一試合一試合戦うごとに見えてくる。大胆に時に繊細に挑む國學院久我山は、新チームも要注目だ。
一方の都立足立工はそれまで粘りの守備を見せていたものの、7回にやや集中力が切れたように見えたのが残念だった。これから秋、冬を超え春へと向かうなかで、身体と技術、そして気力のスタミナも磨いてきてくれることだろう。素質は持っていることは証明した。一皮むけるかどうかは、これからの練習にかかってくる。
(文=青木 有実子)
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