試合レポート

日立一vs東洋大牛久

2015.07.23

日立一旋風!!鈴木彩斗投手が5安打完封で日立一が勝利。ノーシードから1985年以来30年ぶりの決勝進出!

 [stadium]水戸市民球場[/stadium]で行われた茨城大会準決勝第1試合は、第1シードの大本命・常総学院を下してここまで勝ち上がった東洋大牛久と、ここまで驚異的な逆転に次ぐ逆転で勝ち上がり、勢いに乗っている日立一という、ノーシード同士の対戦となった。
先攻・日立一の先発は背番号3の右腕・鈴木 彩斗(2年)。後攻・東洋大牛久の先発は背番号19の右腕・濱野 正吾(3年)だ。

 1回裏、東洋大牛久はエラーから二死三塁のチャンスを作るが、4番・野口 純平(3年)はショートゴロに倒れる。

 2回表、日立一は先頭の4番・鈴木彩が強烈なライト前ヒットで出塁し、送って一死二塁から、6番・渡邊 文弥(3年)がライト前タイムリーを放ち、日立一が1点を先制する。
日立一1-0東洋大牛久

 2回裏、東洋大牛久は一死から6番・鴻巣 完太(2年)がセンター越ツーベースを放ち、犠牲フライで二死三塁とする。ここで8番・濱野がピッチャー脇にセンターに抜けようかという強烈な当たりを放つが、ピッチャー・鈴木彩がとっさに右足で打球を止めに行く。打球は鈴木彩の右足に当たって高く舞い上がり、バックアップに入ったセカンドが処理して内野ゴロに仕留める。

 3回裏、東洋大牛久は一死から1番・宮澤 洸部(3年)がセンター前ヒットで出塁し、盗塁で一死二塁のチャンスを作るが、後続は倒れる。

 4回表、東洋大牛久は2番手に背番号18の右腕・隈 俊介(3年)をマウンドへ送る。
日立一は先頭の4番・鈴木彩がライト前ヒットで出塁し、二死二塁のチャンスを作るが1本が出ない。

 4回裏、東洋大牛久は先頭の4番・野口がレフト越ツーベースで出塁し、送って一死三塁のチャンスを 、6番・鴻巣は初球をサードゴロでランナーは動けず。7番・斎藤 元輝(2年)は空振り三振に倒れ、この絶好機に無得点に終わる。

 6回表、日立一は先頭の2番・鈴木 綾人(2年)がセンター前ヒットで出塁するが、3番・青山 尚寛(3年)は送りバントを2度失敗。追い込まれてから強硬策に出るが、ピッチャーゴロはゲッツーとなる。

 6回裏、東洋大牛久は一死から3番・川原 大雅(2年)が振り逃げで出塁し、盗塁で二死二塁とするが、5番・成島 裕也(3年)は空振り三振に倒れる。

 中盤まで終了し、東洋大牛久は6イニング中5イニングで得点圏にランナーを進めているが、日立一・鈴木彩の粘りの投球の前に後1本が出ていない。


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第97回全国高等学校野球選手権大会

 7回表、日立一は先頭の6番・渡邊 文弥のセンターフライが強風に押し戻されてエラーを誘い出塁し、送って一死二塁のチャンスを迎える。
東洋大牛久はここで3番手に4回戦で常総学院に完投勝利した背番号11の右腕・有馬 海人(2年)を送る。
日立一はその後、四球やエラーなどで二死一、三塁までチャンスを広げるが、1番・島 剛輝(1年)はショートゴロに倒れる。

 7回裏、東洋大牛久は二死から四球とワイルドピッチで二死二塁とし、9番・福島 涼平(2年)の三遊間への内野安打で二死一、三塁までチャンスを広げるが、1番・宮澤 洸部はファーストゴロに倒れる。

 ピンチを凌いだ日立一は追加点を挙げる。8回表、先頭の2番・鈴木 綾人がレフト前ヒットで出塁し、二死二塁から5番・木村のセカンドゴロはファーストのエラーで二死一、三塁。ここで6番・渡邊は三遊間への内野安打を放ち1点を追加する。
日立一2-0東洋大牛久

 8回裏、東洋大牛久は先頭の2番・平良 直輝(3年)がセンター前ヒットで出塁し、盗塁で二死二塁とするが、5番・成島 裕也はセカンドゴロに倒れる。

 9回表、日立一は先頭の8番・吉原 研斗(2年)がセンター前ヒットで出塁し、犠打とパスボールで一死三塁のチャンスを作るが、1番・島はカウント2ボール2ストライクからスクイズを外され空振り三振。三走は生き残り二死三塁とするが、2番・鈴木綾はライトフライに倒れ駄目押しは奪えない。

 9回裏、東洋大牛久は一死から7番・斎藤 元輝がレフト線ツーベースで出塁し、一死二塁とするが、8番・有馬はファーストファールフライで二死二塁。9番・福島はセカンドフライに倒れ試合終了。

 日立一先発・鈴木 彩斗が9イニング中8イニングで得点圏にランナーを背負う苦しい展開を凌ぎきり、東洋大牛久を完封。ノーシード・日立一が2対0で東洋大牛久を下し、30年ぶりの決勝進出を決めた。

 決勝では第11シード・霞ヶ浦と戦う。

(文=伊達 康


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第97回全国高等学校野球選手権大会

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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