東葉vs船橋法典
自主性を発揮し、東葉が逆転勝利!
完投勝利した門間投手(東葉)
逆転勝利した東葉を率いる山田監督から興味深い話を聞いた。
東葉はグラウンドが内野程の広さでしか、日々の練習ができない。その中で、東葉は野球以外の取り組みの中から上達を目指してきた。その取り組みについて聞くと、東葉・山田監督は、
「冬は読書して、その内容を5分程、選手全員の前でプレゼンさせています。それをすることによって、コニュミケーション力を上げていきました」
それが野球にどう繋がるのか。
「自分達で会話が生まれるので、選手同士でどうすれば勝てるのかが見えてきます。だから試合中も、守備を終え、戻ってきたときの円陣はなく、勝手に選手達で話しています」
確かに、東葉の選手達は守備が終わって、ベンチ前に集まることがなく、すぐベンチに入り会話をしていた。東葉は練習環境のハンデを言い訳にせず、勝利を目指してきた。
試合は、船橋法典が2対0とリードして迎えた5回表、東葉の攻撃。先頭の9番・小林が、レフトスタンドへの本塁打を放ち、1点返す。続く、一死から2番・河野が安打を放ち出塁。後続が倒れたが、チャンスで4番・青木の適時打で同点に追いついた。
チームの中心・塚本(船橋法典)
同点で迎えた7回表、東葉の攻撃。
一死から1番・粕谷が四球で出塁。2番・河野が犠打を決めて、粕谷は進塁。
チャンスで迎えるは3番・佐々木。
「打ったのは、内角の真っ直ぐ。守備でミスしてしまったので、チームを助けたかった」
取り返したいという気持ちが乗り移った打球は、二塁打となり、ついに逆転に成功した。なおも続くチャンスに迎えるは4番・主将の青木。
「ここで3、4番が打てば、試合が決まると思いました」
打った打球はセンターオーバーの二塁打になり追加点。この一打で東葉が4対2と勝負を決めた。
投げては完投勝利した、東葉・先発左腕の門間は、
「序盤、点数を取られましたが試合終盤まで下半身が安定していた。そこが後半に点数取られなかった要因かと思います」
と門間は2失点で試合をまとめて見せた。
完投勝利に導いた青木捕手。
「今日は低めに集まっていた。内角も使えたし、門間は頑張ってくれました」
女房役も嬉しそうに振り返ってくれた。
実践練習以外で身につけたコミュ二ケーション力も武器に、チーム一丸となって戦った東葉。
次の試合でも冬の成長を発揮したい。
(文=高校野球ドットコム編集部)