大森学園vs工学院大附
着実に得点を重ねた大森学園が勝利!
好投した半田隆人(大森学園)
朝から降っていた雨が止むも肌寒い曇天の中、大森学園と工学院大附の試合が始まった。
最初に試合が動いたのは、3回裏の大森学園の攻撃。この回、先頭の9番・竹井 悠馬が出塁すると、四死球や相手のミスに乗じて満塁のチャンスで4番・武井 陸が四球を選び押し出しで1点を先制する。
しかし、翌4回表の工学院大附もすかさず反撃をしかける。
先頭の2番・久保 知也が死球で出塁すると、3番・田中 飛呂が送り、5番・今井 啓太のツーベースヒットで1対1の同点とする。
だが、そこで黙っていないのが大森学園打線であった。
同点にされた直後の4回裏の大森学園の攻撃では、二死から8番・横内 佑樹が死球で出塁すると、9番・竹井と1番・細矢 雅士の連続ツーベースヒットで1点ずつの計2点を返した。
その後、6回には2番・鈴木 悠樹のタイムリーで1点、8回にはヒットと相手のミスから1点を追加し5対1で大森学園が工学院大附に勝利した。
大森学園の先発投手・半田 隆人は9回を投げ1失点で完投し13奪三振を記録した。
スタンドと一体となって戦う大森学園
試合後に、和泉監督は「試合では、半田がよく投げてくれました。三振とフライばかりだったので、全くつけ込む隙が無かったと思います。野手では、(竹井)悠馬ですね。全く当たってなくて9番に落としたら、今日2本打ってくれて驚きました。5番に(先発投手の)半田を置いたのは初めてだったんですけど、チャンスでは打てなかったですけど2本打ってくれました。最近チームが試合で打てていなかったので、今日はここ最近で1番打てて、雰囲気も良かった」と振り返ってくれた。
和泉監督から1番に名前が挙がった半田は、昨夏から体重を増やすことを取り組んでいた。冬季練習では、意欲的に走り込みを行い、練習以外では食事の量を増やすなどして工夫をした。その努力が実を結び、体重は4キロ増加した。この体重増加こそ、ピッチングにもバッティングにも良い影響を与えているのではないだろうか。
また、大森学園が攻撃に入る前に応援スタンドの前で円陣を組み、スタンドと一緒に盛り上がっている風景を目にした。これについて聞くと、「(部員)皆がそこに居るので、スタンドと一つになってという意識です」と半田。応援も活力になっているはずだ。
大森学園の次の試合は、7日に[stadium]神宮第二[/stadium]で青山学院との試合が決まった。
和泉監督は「ベスト16に入ることがシード校の責務だということを話してきたので、(それを果たすには)次は絶対に勝たなくてはいけない。それをプレッシャーに感じず、楽しさに変えなさいということは言っていますね」と明るく語ってくれた。
次の試合でも、投打に光る試合を見せてくれることに期待したい。
(文=佐藤友美)