鹿児島実vs尚志館
橋本、力投で流れ引き寄せる・鹿児島実
力投した先発の橋本拓実(鹿児島実)
鹿児島実は先発の背番号11の右腕・橋本拓実(3年)の力投が大きな流れを引き寄せた。
180センチ、82キロと、このところ左腕のエースが多かった鹿児島実の中では、久しぶりに見た本格右腕だ。
この日、バックネット裏で計測していた他校のスピードガンでは、直球の最速が142キロ、常速は130キロ台半ばとボールに勢いがあった。4回まで打者1人も出さないパーフェクト投球。7回まで96球投げて、被安打3四球2、6奪三振で本塁を踏ませなかった。
橋本の力投に応えたい鹿児島実打線は5回、一死から1番・室屋太郎(3年)の内野安打を皮切りに3連続四球の押し出しで先制し、5番・有村健太(3年)のセンター前タイムリーで2点を加え、3点を先取した。7回にも有村のセンターオーバー三塁打、代打・最上敦也(3年)のレフト前タイムリーなどで3点を加え、中盤で大きく主導権を握った。
橋本の力投の前に持ち味の打線を封じられた尚志館は、8回にこの回からリリーフした有村を攻める。連続四球を足掛かりに、2番・萩枝由羽(3年)の左中間二塁打、3番・小窪諒也(3年)の犠牲フライで2点を返した。残る9回の攻撃で意地をみせたかったが、三者凡退に打ち取られた。
(文=政 純一郎)