新田vs川之江
新田、第2シードの責任感ゆえの、「不満な」完封勝利
打者でも4番・投げては川之江を5安打完封した新田・河野 隼人(2年主将)
攻撃は5打数3安打2打点をマークした6番・竹田 周太(2年・左翼手・右投左打・170センチ80キロ・松山ボーイズ出身)を中心に11安打に9四球を絡め4回まで毎回得点含む計6得点。
エース左腕・河野 隼人(2年主将・投手・左投左打・174センチ76キロ・松山ボーイズ出身)は127球で川之江打線を5安打完封。
数字だけ見れば、非の打ち所がない新田の完勝劇である。
しかしながら、試合を終えた新田・岡田 茂雄監督は「出直してきます」と短く語った川之江・友近 拓也監督以上に不機嫌だった。
「河野は最近の中では最悪だった。打線も初戦の緊張はあったと思うが…」
細かなところを突き詰めれば指揮官が指摘する通り。河野の4四球は立ち上がり3回までに与えたもの。打線も15残塁。6回以降は常時130キロ台前半の力強いストレートを披露した川之江3番手・糸川 亮太(1年・投手・右投右打・168センチ60キロ・川之江ボーイズ出身)の前に1安打、得点も8回に四球と失策で得た1のみと沈黙を強いられた。
いささか厳しい発言だが、これも県中予地区新人大会を制し、第2シードを獲得した責任感があってこそのもの。野球どころのシードたる高い意識を有した彼らが、「不満な」完封勝利を経てどのような化学変化を遂げるが、推移を見守りたい。
(文=寺下友徳)