滝川西vs旭川龍谷
攻撃の起点となった1番打者
滝川西 1番羽田が好走塁で二塁打にする
滝川西は1点を追う4回、1番羽田耀平(2年)からの攻撃でチャンスを作ると、3番但田健悟(2年)のタイムリーと5番安達司(2年)のスクイズで逆転に成功した。
立ち上がりは「マウンドの硬さが合わなかった」というエース・高桑涼(2年)は、徐々に慣れてきたマウンドと逆転してもらったことでギアが入れ替わり、5回以降はノーヒットピッチング。
打線は6回に4安打で3点を追加するなど、旭川龍谷の1年生エース・山田智則を攻略。7回にも代わった投手が3点を挙げてコールドゲームが成立した。
この試合で滝川西の起点となったのが、163センチ54キロの主将・羽田だ。小さな体を利用して、打席では再三に渡って小技で揺さぶる。この日は4打席全てでセーフティバントの構えを見せた。
逆転のきっかけとなった4回の打席。羽田は1ストライクからの2球目にバントを仕掛けてファウルになっている。この後ヒッティングに切り替えて、4球目をセンターへと弾き返した。シングルヒットの打球だったが、「センターの捕り方と肩を考えて、行けると思った」と好判断で二塁打にした。二塁を奪ったことで、3回まで打者九人で抑えられていた打線が目覚めた。
羽田の真骨頂は6回に訪れた次の打席も見られた。ここも先頭打者だったことを生かし、「狙っていた」というセーフティバント。打球は三塁前に絶妙な強さで転がり、楽々と一塁はセーフ。コールドゲームにする流れを作った。
「小さい体なので警戒されることもありますが、警戒されている時こそ絶対に決めてやると思っています」とイキイキとした表情で話してくれた羽田主将。彼が走りまわる時は、チーム全体が勢いづく。例え苦しい時でも流れを変えられる1番打者だ。