試合レポート

川越東vs桶川

2014.09.28

川越東快勝で3回戦へ

川越東vs桶川 | 高校野球ドットコム

高橋佑(川越東)

 川越東が高橋佑、桶川が畔上と両エースが先発したこの試合、 川越東は、1回戦やや打線のつながりを欠いたこともあり、この試合打順を大きく組み替える。4番には吉澤が入り、前の試合で本塁打を放った札葉が5番に上がる。そして、これまで新チームで4番を打つことが多かった星野が8番に下がる。まだ、打順に関しては試行錯誤しているようで、この試合もやや実験的な意味合いもありそうだが、この試合に関してはこの打順でまずまずの結果を出した。

 先制は 川越東だ。2回裏、この回先頭の吉澤がセンター前ヒットを放ち出塁すると、続く札葉がきっちりと送り一死二塁とする。6番・鈴木は四球を選び一死一、二塁とすると、続く7番・藤野が左中間へタイムリー二塁打を放ち幸先よく2点を先制する。

 川越東は、3回裏にも先頭の福岡が右中間へ二塁打を放ち出塁すると、続く大南が送り(タイミングは完全にセーフであった)一死三塁とする。ここで、この日誕生日の3番・駒崎がセンター越えのタイムリー三塁打を放ち1点を追加する。

 4回裏にも 川越東はこの回先頭の鈴木のヒットを足掛かりに二死三塁とすると、9番・高橋佑がレフト前タイムリーを放ち1点を追加し4-0とする。

一方高橋佑は4回まで桶川打線をノーヒットに抑える好投をみせていたが5回表桶川の反撃を受ける。

 一死から7番・鈴木にこの試合初安打となるライト前ヒットを浴びると、二死後、9番・山﨑が左中間へタイムリー2塁打を浴び1点を失う。さらに続く喜多にもレフト前ヒットを浴びると、2番・梅澤にも四球を与え満塁のピンチを招くが、後続を抑え1失点で切り抜ける。


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二番手・熊澤(桶川)

 すると、その裏、 川越東はこの回先頭の駒崎がキャッチャーフライを放つがこれを山﨑が落球し無死一塁とすると、続く吉澤のセーフティバントが内野安打となり無死一、二塁とチャンスが広がる。

 ここで5番・札葉がライト前タイムリーを放ち1点を追加すると、さらに続く鈴木が四球を選び無死満塁、そして7番・藤野がセンター前へ2点タイムリーを放ち6-1とし大勢は決まった。

 その後のチャンスは代わった二番手・熊澤に抑えられるが、6回裏にもヒット、セーフティバントと同じような形でチャンスを作り、押し出しと藤野の2点タイムリー2塁打で3点を追加するなど7回コールドで桶川を退けた。

 まずは 川越東だが、この試合高橋佑の調子はあまり良くなかったが、それでも悪いなりに6回1失点にまとめるあたりはさすがだ。このあたりに昨夏の経験を感じる。また、打線も確かに強打の長野、渡部が抜けたのは痛いが、福岡、駒崎、星野など昨夏のレギュラーメンバーが多く残っているだけに打線は一定のレベルを保ちつつ守備・走塁・小技などの完成度は高い。

 あとは星野の復活が待たれる所か。元々一本でガラリと流れを変えられる選手であるだけに、彼の復活に期待したい。彼の活躍は 川越東悲願の関東大会進出へ必要不可欠な要素であろう。

 一方の桶川だが、5回のチャンスに高橋佑を一気に叩けなかったのが最後まで大きく響いた。結果、投打に 川越東に力負けをした感がある。好投手長澤を擁した旧チームは3年生主体だったこともあり、まだまだ新チームは発展途上の段階であろう。だが、喜多、中根など好選手は多い。エース畔上を中心に一冬越えて化ける姿に期待したい。

(文=南英博

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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