試合レポート

松戸国際vs流通経済大柏

2014.09.27

松戸国際・沢辺が5安打!6回コールドで流経大柏を下す

松戸国際vs流通経済大柏 | 高校野球ドットコム

5安打放った3番沢辺(松戸国際)

 秋季県大会2回戦で、専大松戸を延長14回の末、3対2で破った松戸国際
延長13回裏に同点に追いつくソロ本塁打を放った沢辺太一(2年)が、この日も5安打の大活躍をみせた。
10日前から、沢辺は、毎日のルーティーンとしてロングティーを自主練習に取り入れた。その成果がここまで顕著に表れていることに一番驚いているのは、沢辺自身だった。

「1箱150球。これを毎日続けるようになってから、試合での自信にもつながって、この前の専大松戸戦での本塁打や、今日の試合でも結果が出るようになりました。これまでは打てていても、なぜ打てるのかが分からなくて、自分にも自信がなかったんです。練習を毎日続けること、努力を継続することの大切さを実感しました」そう試合後に語った沢辺は、この試合、初回から魅せる。

松戸国際の1番橋本が右前打で出塁すると、2番西山が犠打。ここで、3番沢辺は左前打で続いて、一死一、三塁とすると、4番植谷がスクイズを決めて、まず1点を先制。

その裏、流通経大柏も、1番田中が中前打で出塁すると、2番岡戸の犠打で一死二塁。3番永井の中前適時打で1点を返し、すかさず同点に追いつく。

それでも、松戸国際は、3回には、小技で点を重ねていく。
1番橋本が内野安打。2番西山のバントが三遊間を抜けて、レフト前へと転がる。さらに3番沢辺もピッチャー前に犠打。これが安打となって、無死満塁の好機を作る。このチャンスに4番植谷。植谷のショートへの打球が、相手守備のミスを誘って、その間に、三走の橋本が生還。さらに、5番岡本内野ゴロの間に、三走の西山が還って、3対1とリードを広げる。

松戸国際は4回にも、先頭の8番天野の左前打。1番橋本のレフト線への二塁打で1点を追加。3番沢辺もセンターへの二塁打、4番植谷も左前適時打と続いて、この回3点をあげ、6対1。
その裏、流通経済大柏も、大きなチャンスを作る。
先頭の5番榎本がレフトへの二塁打。6番萩谷も安打で続いて1点を返す。その後も、9番片岡の内野安打、1番田中の死球などから、満塁の好機を作るも、ここは、松戸国際の植谷が抑えて、追加点は許さない。


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点差を広げられても粘る流経大柏

 松戸国際リードの6対2で迎えた5回表。
この回から、流通経済大柏の先発・楫に代わって、マウンドに上がった2番手・川﨑を松戸国際打線が攻め立てる。
8番天野が四球で出塁すると、9番日下の右前打で1点を追加。1番橋本、2番西山の左前打で8点目。さらに、3番沢辺のライト線への三塁打で、2点を追加。続く植谷のゴロが失策となり、三走の沢辺がホームイン。
この回、5点をあげた松戸国際は、11対2と流通経済大柏を大きく突き放す。

それでも、粘る流通経済大柏。5回裏には、先頭の3番永井が四球で出塁すると、パスボールの間に二塁へ。ここで4番吉村が右前適時打を放って、1点を返す。
しかし、6回表には、松戸国際は、先頭の8番天野が四球で出塁すると、2番西山の右前適時打。さらに3番沢辺が、この日5本目の安打を放って、13点目を挙げる。
粘る流通経済大柏打線を最後は植谷がピシャリと抑えて、13対3、6回コールドで勝利を決めた。

松戸国際の石井忠道監督は、
流通経済大柏さんは、力があるチームなので、『本気でいかないとコールド負けするぞ』と選手たちには試合前から話していました。点を取っても、すぐに返されるので、リードしていても、ゲームセットまでは分からない状態だったので、最後まで気持ちを入れて選手が戦ってくれました」そう試合後にホッとした表情をみせた。

また、先発した植谷翔磨(2年)は、5回に2番手・福島にマウンドを譲るも、5回途中から再び登板。1点を失ったあとの無死一、二塁の場面からの登板となったが、相手の勢いを断ち切る好投をみせた。
「日頃から、石井監督には、『仲間が苦しい時や、ミスをした時は、自分がカバーするつもりでプレーしろ』と言われているので、もう一度、登板した時も、仲間のために投げようと思っていました。流通経済大柏は、1人1人の打者が力があるので、強気に抑えていこうという気持ちで投げていました。次も丁寧に投げていきたいです」と語った植谷。

流通経済大柏は、点差を広げられても、再三、粘りの攻撃をみせたが、最後は力以上の点差となって3回戦で惜しくも敗退。
2回戦で専大松戸、さらには流通経済大柏を破って、準々決勝に駒を進めた松戸国際は、エース植谷、頼れる3番沢辺など投打の柱を中心に、このまま勝ち上がっていきたいところ。4強入りをかけた準々決勝(28日)では習志野と対戦する。

(文=安田 未由

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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