試合レポート

千葉経大附vs敬愛学園

2014.09.24

追加点のピンチを阻止!千葉経大附が逆転でベスト16進出!

千葉経大附vs敬愛学園 | 高校野球ドットコム

二塁手・千ヶ崎(千葉経済)

 ベスト16入りをかけて行われた2回戦。千葉経大附は1回表、二死一、二塁のチャンスを逃す。2回裏、敬愛学園は6番角田 大樹(2年)が内野安打で出塁。7番鷹野 真之介(2年)の犠打で二死二塁として、8番飯間 海将(1年)がレフトへの大きなフライを放つ。レフト・君塚 虎之介(1年)が全力で追いかけ、飛び込んで捕りにいく。一旦はグラブに入ったものの、ボールが落ちてしまい、安打に。その間に、二塁走者が生還して、敬愛学園が1点を先制する。

 敬愛学園は3回裏にも無死満塁のチャンスをつくる。試合の主導権を握るためにはここで点を取りたいところだ。対する千葉経大附は当然、前進守備。これ以上の失点は避けたい所だ。ここで先発の吉沢は粘り強い投球を見せる。4番安良 圭佑(1年)を二ゴロに打ち取ると5番浅羽 良晟(2年)を浅い右飛。最後は6番角田 大樹(2年)を二ゴロに打ち取り、無死満塁のピンチを切り抜ける。

 千葉経大附は浅羽をなかなか打ち崩せずにいたが、6回表、二死二塁から相手野手の失策で同点に追いつく。同点に追いたことで勢いづいた千葉経大附は、2番村岡 勇樹(2年)の一塁内野安打と敵失の間に2点を勝ち越し。ミスが絡んだが、公式戦は相手のミスをいかに点につなげられるかである。

 リードした千葉経大附は7回表には一死から6番小川 寛智(1年)が死球で出塁すると、小川は盗塁を決め、7番菅野 竣哉(1年)が右前安打を放ち、一死一、三塁となって、8番篠崎 要(2年)の犠飛で1点を追加し、3対1に。


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投手・相沢貴文(千葉経済)

 さらに8回表には一死三塁から3番永田 大貴(2年)が右横線へ適時二塁打を放ち、4対1とすると、4番相沢 貴文(2年)も中前安打で続くと、5番鈴木 太一(2年)が右中間を破る適時二塁打で、5対1と点差を広げた。

 この4点のリードを先発の相沢が守り抜き、千葉経大附がベスト16進出を決めた。

 この試合のポイントは3回裏の無死満塁のピンチを防いだことだろう。
ここで点差が3対0、4対0と広がっていたら、いくら打線に力のある千葉経大附でも点を取り返すのは難しい。1対0はリードしている側にとってはプレッシャーのかかる点差である。安打以外に、エラー、パスボール、ボーク、打撃妨害でも同点になる。もし3回裏に敬愛学園が追加点を奪うことができていれば、ピンチの場面で守備のミスもなかったかもしれない。ギリギリ凌いで、苦戦をモノにした形だ。

 選手層の厚い千葉経大附。今回は3人の選手をピックアップしよう。
昨年から出場機会が多かった3番永田は俊足巧打の外野手で、外野の間を抜く当たりを打つことが多い。常に出塁、安打が期待できる好打者だ。

 さらに4番相沢は前チームから登板している投手だが、コンスタントに130キロ前後を記録しており、春に比べてスピードアップを果たしている。
まだ打撃面は大きく軌道を描くスイングだが、まだヘッドが下から出て打ち上げる打球が多かったので、如何に修正できるか。投打に力強さを感じるので、あとは動作のキレを求めていきたい。

 5番鈴木は第1打席にファールではあったが、あわやホームランと言う豪快な当たりを放ち、そして8回表には右中間へ鋭い打球を放ち、勝負強さと長打力が期待できる三塁手だった。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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