都立練馬vs聖徳学園
接戦の我慢比べを耐え抜いた練馬が聖徳学園を下す
都立練馬2番・田島
両チーム一歩も譲らない息をのむような接戦。疲れが見え始めた終盤に試合は動いた。
2対2の同点で迎えた7回表。都立練馬の攻撃は5番植木の四球から始まった。7番佐藤の犠打でランナー2塁とすると、8番大下のセンター前ヒットで二死一、三塁のチャンスを作る。続く、新垣のレフトへ抜ける一振りが試合の均衡を破り、都立練馬は欲しかった追加点を挙げることに成功した。8回にも、相手のミスから無死満塁のチャンスを作り、5番植木のショートゴロの間に1点を追加する。
結果としては、4対2で苦しい接戦を都立練馬が制すことになった。
ただ試合は序盤中盤と、互いのミスから得点を挙げるケースが目立った。新チーム発足後2ヶ月とはいえ、残念な結果に終わった。
都立練馬は初回、1番谷津が聖徳学園のミスも絡む二塁打を放つ。続く2番田島のバントも聖徳学園のミスを誘発し、その間に1点を先取。さらに3番島田のタイムリーヒットにより、1点を追加した。
対する聖徳学園は、すぐさま反撃に出る。
1回裏に、先頭打者板倉がセンターへヒットを放つと、5番竹内のタイムリーにより1点を返す。
その後、試合は中盤までは両者一歩も譲らない攻防となるも、迎えた5回裏。聖徳学園は、先頭打者板倉が出塁すると、2番西の当たりが都立練馬のミスを誘い、その間に1点を挙げる。ここでまた試合は振り出しに戻り、その後は先述した結果となった。
聖徳学園1番・板倉
試合後、都立練馬の坂本監督はこう語る。
「我慢の時間を耐え抜いたからこそ勝つことができた。次の試合でも、我慢して試合を作ることで、勝っていきたい」
試合内容を見てみれば、この言葉の意味がよく伝わってくる。
我慢の時間であった2回から6回を振り返ってみと、都立練馬はランナーを出しながらも、相手の好守に阻まれたために、3人で攻撃が終わってしまった回が2回、5回、6回の計三回もあった。このような状況下であっても、選手一人一人が集中力を切らすことなく、我慢した結果が今日の勝利に結びついたようだ。
悔しい結果に終わった聖徳学園は、ベンチの雰囲気が最後まで非常に良かった点が印象的であった。
7回、8回とランナーを三塁まで進めるチャンスを作ったが、あと一歩及ばない。そのような場面でも、ベンチの雰囲気は崩れることはなかった。この冬でしっかりとした準備をして、来年さらに良い結果が生まれることに期待したい。
(文=編集部)