東温vs済美
済美・安樂 智大(3年)、東温の執念に屈する!
最速157キロ右腕・安樂 智大(3年・投手・右投左打・188センチ87キロ・松山坊ちゃんボーイズ出身)が主将を務める済美が第4シード・東温の執念に屈した。
3回までは先頭打者から4者連続を含む6奪三振と完璧な出来の安樂であったが、5回先頭打者の5番・渡辺 翔吾(3年・投手・左投左打・174センチ64キロ・松山市立東中出身・Kボール愛媛県中学選抜)に初ヒットとなる二塁打を許すと、一死三塁から7番・八木 泰樹(2年・三塁手・右投右打・169センチ63キロ・松山市立南中出身)に見事な初球スクイズを決められ先制点を許すことに。
6回にも二死三塁から3番・青野 凌太(2年・二塁手・右投右打・164センチ61キロ・愛媛ボーイズ出身)に、この日最速となる148キロストレート(愛媛朝日テレビ中継で計測)を左前に運ばれ、追加点を献上する。
安樂はさらに1対2で迎えた9回に一死二塁から青野に左越適時二塁打、二死三塁から渡辺にも二塁内野適時打を許し計4失点。126球11奪三振の熱投も、勝負どころでの制球力を中盤以降は欠いた。
一方、安樂を4番に据えた打線も東温先発・渡辺の緩急を付けた素晴らしい投球に、奪った得点は7回二死三塁から8番・常塚巧(3年・中堅手・右投右打・172センチ65キロ・京都二条ボーイズ(京都)出身)が中越に放った適時三塁打による1点のみ。
主将・日髙 潤基(3年・捕手・右投右打・170センチ72キロ・東温市立川内中出身・Kボール愛媛県中学選抜)の完璧に近いリードと、多くの安打を凡打に変えた内外野の的確なポジショニング。そして上甲 正典監督から済美野球部創設時より3年間薫陶を受けた和田 健太郎監督の、敵を知るからこその冷静な戦い方が豪腕を上回った形となった。
(文=寺下友徳)