京都翔英vs南陽
コールド発進だが課題も多く
京都翔英が立ち上がりにリズムをつかめない。
初回にフォアボールとヒットでランナーを2人出したが、盗塁刺と牽制死が響き二塁を踏めずに攻撃を終える。
守備では二死一塁から2996の4番・宮本にヒットを打たれるとセンター・中村が後ろに逸らし先制点を献上。2回の攻撃は3人で終え、裏の守備で先発・三田村が連続四死球によりピンチを招くと、早くもピッチャー交代が告げられる。
代わってマウンドに上がった高田がバント失敗と併殺打に打ち取り無死一、二塁のピンチを無失点で切り抜けると3回にようやく打線が機能する。
7番・水谷がデッドボールを受けると高田、平塚の連打で同点とする。更に一死二、三塁の場面でタイムリーエラーを犯していた2番・中村がミスを取り返して余りあるスリーランホームランをレフトに放つ。一気にリードを奪ったが今度は高田がピリッとしない。
3回一死から2996の3番・村野にフォアボールを与えると4番・宮本はファーストフライに打ち取ったものの、鈴鹿、上川に対して連続フォアボール。3つのフォアボールで塁が埋まると7番・黒田にデッドボール。押し出しで1点を失った高田は4回にも二死満塁のピンチを招く。
それでもあと1本は許さず踏ん張ると、打線は5回に中村のタイムリーツーベースなどで3点を追加しセーフティリードを奪う。
7回にさらに畳み掛けると6回途中にショートからマウンドに上がっていた2996・村野の足がつる。直前の5点を追う攻撃でセーフティバントを試みて一塁に残り(タイミングは微妙ながら送球がわずかに逸れ記録はエラー)、盗塁を決めるなど瞬発系の動作で負荷をかけた反動かもしれない。
村野はベンチ内で水分補給と屈伸動作を繰り返し再びマウンドへ。しかし、京都翔英打線の勢いを止められず5失点。
10点を追いかけることになった直後の攻撃で3点を返す粘りを見せたがビハインドを跳ね返すことは出来ず、無念のコールド負け。
大量12点を奪いコールド発進となった京都翔英だが反省点も多い。
3回までに投手陣が与えた四死球は8個。7回に登板した1年生の瀧野は先頭から連続ツーベースを浴びるなど3失点。打撃では勝利に貢献した中村も2つのタイムリーエラーを犯し最後はベンチへと退いていた。
1回戦から登場の京都翔英にとってはこれが今大会2試合目だったが、6月の対外試合禁止の影響があったのかもしれない。
試合間隔が短いためチームの立て直しが効きづらいのが夏の大会。次戦は18日、舞鶴球場で乙訓と戦う。中2日でどこまで本来の調子を取り戻せるか。
(文=小中翔太)