専大松戸vs東海大浦安
金子投手(専大松戸)
専大松戸が投打ともに圧倒!2年ぶりの県大会優勝!
2014年度千葉県春季大会決勝戦。
4年連続関東大会出場を決めた専大松戸と3年ぶりの関東大会出場を決めた東海大浦安の一戦は専大松戸が投打にわたり、圧倒した試合となった。
専大松戸は2回戦の東葛飾戦以外、コールド勝ちはない。東海大浦安の先発・一志 亮弥(3年)は右スリークォーターから最速139キロの直球、キレのあるスライダー、チェンジアップを織り交ぜる好投手だけに、苦戦が予想された。だがその予想を覆す先制劇を見せる。
1回表、内野安打で出塁した2番藁谷がボークで、二塁に達し、3番高田 拓実(2年)が高めに入る直球を逃さず、ライトスタンドへ飛び込む2ランホームランで先制。
さらに3回表、二死三塁のチャンスから4番渡辺 大樹(2年)が中前適時打で3対0とする。
そして5回表には1番稲葉 魁(3年)が甘く入ったスライダーを思い切り巻き込んで、レフトフェンス直撃の二塁打を放ち、2番藁谷の犠打で一死三塁として、3番高田の犠飛で4対0と点差を広げ、一死三塁から、3番高田の犠飛で4対0に。今大会好投を見せてきた一志はこの回で、降板した。
しかし、専大松戸はその後も攻撃の手を緩めず、6回から登板した2番手・下川 敦也(2年)から8回表、6番阿部 拓磨(3年)の中前適時打で1点を追加し、5対0。さらに9回表には背番号1の平川 裕太(3年)からも二死一塁から高田が今日4打点目となる右中間を破る三塁打を放ち、6対0とする。高田は隙を見て本塁へ突っ込むが、アウト。だが夏への課題として攻撃的野球を掲げている専大松戸にとっては攻撃的でなんとしても点を取りたいという欲が見えた走塁だった。
投げては金子 直登(3年)が好投。常時130キロ中盤(最速138キロ)の直球、スライダー、カーブ、チェンジアップをコントロール良く投げ分け、3安打完封勝利で、2年ぶりの春季大会優勝を決めた。
優勝を決めた専大松戸ナイン
優勝した専大松戸の県大会5試合を振り返ると、チームとしての総合力の高さが優勝に繋がったと言えるだろう。
■ 2回戦 11-0 東葛飾(7回コールド)
■ 3回戦 4-1 流通経済大柏 レポート
■ 準々決勝 4-0 船橋北 レポート
■ 準決勝 4-0 松戸国際 レポート
■ 決 勝 6-0 東海大浦安
県大会5試合で失点は僅かに1点。
流通経済大柏戦から、2回から無失点で、計35イニング連続無失点である。
無失点を記録したのは最速143キロ右腕・原 嵩、最速138キロ右腕・金子 直登の両投手の力量の高さもあるが、失点を防ぐことができたのは球際が強く、堅実な守備を見せる専大松戸の内野手、外野手の働きも見逃せない。この試合は無失策で、先発の金子を支えた。
打撃もここまでコールドは1回のみで、圧倒的な打撃力を見せたわけではないが、対戦してきた投手は杉浦 彰悟(流通経済大柏)、植谷 翔磨(松戸国際)といずれも130キロを超える速球とキレのある変化球を投げる本格派右腕で、簡単には打ち崩せない投手。杉浦から初回に3得点、植谷からは本塁打を含む4得点、そして今日登板した投手が全て130キロ超えの東海大浦安投手陣から得点をもぎ取った。
打撃力、投手力、守備力といずれも県内トップレベルの実力を示した専大松戸。関東大会でも、県大会のような安定した戦いを披露するか注目したい。
(文=河嶋宗一)