都城農vs宮崎商
都城農業ピッチャー山下勝利の瞬間の雄叫び
都城農業4番ピッチャー山下主将が大活躍!
「試合中、拍手をするのもやっとだが、選手が本当に頑張ってくれている。」と、穏やかな表情で話すのは、今月で定年の都城農岡元孝志監督(60)。
昨年11月、1年生大会に向かう都城農ナインのマイクロバスが事故に遭遇し31名が重軽傷を負った。その時、岡元監督は頸椎骨折などの重傷を負い、今年2月末まで入院していた。今も、歩くことすら自由がきかない状態だが、ベンチに入り最後の大会を戦っている。
「岡元監督と少しでも長く野球がしたい」と、強い想いで今大会に挑んでいる都城農ナインは初回から奮起した。
1番細山田がレフト前ヒットで出塁し、二盗成功。2番黒原が犠打を決めて、一死三塁。3番内村は四球で出塁し、一死一・三塁。
ここで4番山下が、左中間オーバーのタイムリースリーベースヒットを放ち2点を先制する。なおも二死三塁となってから、6番亀川が三塁手の頭を越えるタイムリーヒットを放ち3-0。
そして4回には、ワイルドピッチから4点目をあげた。
圧巻だったのは、都城農のマウンドに立った背番号6のキャプテン山下。
山下は、初戦で宮崎工業を相手に8-0(7回コールド)と大勝した宮崎商の強力打線をねじ伏せる完投。5回に内野ゴロ間に失った1点のみで、タイムリーを一度も許すことがなかった。
チームを引っ張るキャプテンが投打で活躍し、岡元監督に勝利をプレゼントした都城農ナイン。
3回戦は28日、第3シード都城商業を破る大金星で勝ち進んだ都城高専と激突する。
(写真・文=三角竜之)