新潟工vs新発田
好投手・山田を攻略!新潟工、14年ぶりの準決勝進出
準々決勝第二試合は、公立校同士が激突。好投手・山田健登を擁し28年ぶりに8強へ進出した新発田。一方、強力打線とエース・増子の粘り強い投球で勝ち進んできた新潟工。試合は相手のミスに乗じてビッグイニングを作った新潟工に軍配が上がった。
新発田先発のエース・山田(3年)は、ここまで3試合全てで二桁奪三振、27イニングを零封してきた勢いそのままに、初回から2三振を奪うなど上々の立ち上がり。一方、新潟工・増子(3年)は初回、2つの四死球から五番・佐久間(3年)にレフト前へ運ばれ、先制を許してしまう。リードをもらった山田は二回以降、ランナーを出しながらも圧巻の奪三振ショーを展開。五回までに11奪三振、無安打の好投を見せる。山田を援護したい新発田打線だったが、増子の前にランナーを出すもあと一本が出ず得点を奪えない。試合が動いたのは六回表。新潟工一番・白井(3年)がサードのエラーで出塁すると、続く二番・柄沢(2年)の犠打を山田が悪送球。ピンチを広げてしまう。続く三番・佐藤(3年)の打球をレフトが落球し、同点。さらに、続く四番・小口(3年)のセカンドゴロの間に
勝ち越し、無安打で逆転する。さらに五番・笹川大範(3年)のチーム初ヒットとなるレフト前タイムリーで1点を追加。3対1とリードを広げる。反撃したい新発田打線だったが、新潟工・増子の粘り強い投球の前に沈黙。五回以降無安打に抑えられ、3対1で新潟工業が勝利し、4強へ進んだ。
[page_break:この試合のエキサイティングプレイヤーはこの選手!]エキサイティングプレイヤー 山田健登
山田健登(3年・新発田)
準々決勝までの4試合中3試合に登板し、その全てで二桁奪三振と完封を記録。特に4回戦では4番シードの県央工業の強力打線を2安打零封しその名を県内に轟かせた。もともと昨年から、糸魚川・石川 勇二(3年)とともに県内で注目されていた左腕。春はケガで悔しい思いをしたが、夏はその実力をいかんなく発揮し、チームを28年ぶりの8強へ導いた。この日も序盤から、130キロ台中盤の直球と切れ味鋭いスライダーを武器にテンポ良く三振を積み重ねた。ミスがミスを呼んだ六回以外はきっちり抑え、被安打4、14奪三振は見事。それだけに自身のバント処理のミスも出た六回が悔やまれる。大器の片鱗を見せただけに上のステップでさらに自身の投球を磨いてほしい。
(文:編集部)