加治木工vs鹿児島工
4点目をあげた加治木工
流れ引き寄せた4番のセーフティー・加治木工
加治木工が終盤の集中打で鹿児島工に快勝した。
6回まで、初戦で神村学園打線を完封した小園孝太(3年)に3安打に封じられ、攻略の糸口が見いだせなかった。毎回のように走者を背負いながらも、先発の田元大樹(3年)が要所で踏ん張っていたが、6回にスクイズで先制点を許す。
待望の先制点を挙げて一気に鹿児島工が流れをつかむかと思われたが、7回に先頭打者の有村卓朗(3年)が三塁方向へ意表を突くセーフティーバント。これをきっかけに二死満塁と攻勢に転じる。ここで上野力監督は、初戦の徳之島戦で長打を放って流れを変えた代打・長谷川建輝(3年)を送った。
カウント2ボール2ストライクと追い込まれたが、勝負球の変化球がベースで大きくバウンドして暴投になり、有村卓が同点のホームを踏んだ。
形成逆転の加治木工は、8回一死から連打で二三塁とすると、初球を振り抜いた有村卓の当たりは凡フライかと思われたが、風にもあおられセカンド、センター、ライトの間に落ちるラッキーなヒットで勝ち越しに成功。ここから一気に集中打を浴びせ、この回5点を奪って主導権を握り、NHK旗としては第16回大会以来39年ぶりとなるベスト4入りを決めた。
(文=政 純一郎)