久留米商vs文徳
文徳・エース本田・延長毎回終了時に雄叫びをあげる
延長13回3時間24分の激闘を久留米商業が制し九州王者に
久留米商業エース・今村 暁人、文徳は那須が先発して始まった決勝戦は、強風が吹き荒れ、度々砂ぼこりが舞い上がるなかの激闘となった。
先制したのは久留米商業。
2回表、一死満塁から1番鳥巣がセンターへ高い飛球を放つ。打球は、強風に乗ってぐんぐん伸び、文徳センター坂本の頭上を越える走者一掃のタイムリースリーベースヒットとなり3点をあげた。更にこの回、3番関の内野ゴロの間にも1点を追加し、久留米商業が4対0とリードした。
序盤に4点を失い、出鼻をくじかれた文徳だったが、4回、先頭の4番西山がヒットで出塁し、5番春田が犠打で一死二塁とすると、6番藤本がレフトオーバーのタイムリーを放ち1点を返す。
その後、5回・6回・7回も先頭打者が出塁すると、いずれも堅実に犠打でランナーを進めると後続の打者のタイムリーで続き、じわじわと追い上げていく。
8回終わって5対4と久留米商業がリード。
ここで文徳は、9回表にエース・本田 建都を投入。その本田は久留米商業のクリーンナップを三者凡退で抑えて、9回裏へ望みをつないだ。
優勝し、歓喜の久留米商ナイン
エースの投入で流れを引き寄せた9回裏文徳。2番松永が一死二塁から右中間へタイムリーツーベースヒットを放ち、土壇場で5対5の同点に追いつき、延長戦へ突入した。
その後は両エースの投げ合いが続きゼロ行進。
そして試合が動いたのは13回表。
久留米商業3番関が、二死二塁からまわってきた第7打席で、文徳本田からレフト線際に落ちるタイムリーヒットを放ち決勝点をあげた。
福岡県予選3位で九州大会に出場した久留米商業が、1回戦から計5試合、連戦を苦にせず勝ちあがり、3回目の優勝を果たした。
久留米商業エース・今村 暁人は、延長13回、打者55人に対して209球を一人で投げ抜いた。
打っては3番関が、7打数4安打3打点の大活躍をみせ優勝に貢献した。
今大会準々決勝で完全試合を達成し、決勝進出の立役者に。
夏にはどんな投球を見せてくれるのか、3ヶ月後の投球に期待したい。
(写真=三角竜之)