大成vs錦城
先発した竹内 優貴雄(大成)
チャンスを逃さず大成が2回戦進出
17日から東京都ブロック予選が開幕を迎えた。ブロック予選は秋にブロック予選で敗退したチームが登場。全23ブロックで計46チームが本大会出場の切符を手にする。
大成・竹内 優貴雄(2年)と錦城の保田 陸(3年)の粘り強い投げ合いで始まった第1試合。1、2回とも両チームランナーを出すが、無得点。
竹内は真っ向から振り下ろす右の本格派。178センチ72キロ。手足が長く、すらっとした投手体型で、見栄えが良い。ワインドアップから振り下ろす直球は125キロぐらいに見えるが、球筋がよく、奥行きを感じさせる。まだ変化球のコントロールに課題を残すが、新2年ということで、今後の成長が楽しみと思わせる投手であった。保田も右スリークォーター気味からスライダーとのコンビネーションで勝負する投手。ややばらつきはあるが、まとまった投球が出来る印象だ。
竹内を援護したい大成は3回裏、1番奥野 洸(3年)がレフトへ大きな当たり。レフトの頭を超えて二塁打。2番岡本 竜弥(3年)はピッチャーゴロ。錦城の保田は三塁へ投げてフォースアウトを狙うが、セーフとなり、フィルダースチョイスで1死一、三塁のチャンス。
ここで岡本は盗塁を敢行。1死二、三塁となって、錦城守備陣は1点を取られまいと内野手は前進守備を敷く。だがそれが裏目だった。3番林 遊之介(2年)はセカンドへ痛烈な打球でヒットに。二者が生還し、大成が2点を先制する。守備シフトで明暗を分けてしまったが、先制点を与えないためには前進守備は仕方ないところ。しっかりと走った岡本の盗塁が大きかった。
さらに追加点を入れたい大成は5回裏、2番岡本が出塁。これで岡本は四球、野選、安打と全てで出塁したことになる。3番林が犠打で送り1死二塁。4番岡部瑛仁(3年)がライト前ヒット。岡部は中継の間に二塁へ陥れ、一死二、三塁となって、5番池上輝(2年)がレフトへ犠牲フライを打ち、3点目。さらに6回裏、奥野と岡本のタイムリーで5対0と試合を決定付けた。
竹内は毎回走者を背負うが、粘り強く打ち取り、完封ペース。だが9回二死一塁から代打・菊地 京介(3年)がストレートを逃さず左中間を破る長打に。一気に一塁走者は生還し、完封はならず。次の打者を抑えて、大成が2回戦進出を果たした。大成はチャンスと相手のエラーをものにして、着実とした試合運びで2回戦進出。
(文=河嶋宗一)