英明vs高松南
高松南先発・曽我圭二(2年)
高松南、「もう少し」を破るために
「軟投派なので力んで放ることはない」(香川智彦監督)英明左腕・赤川大和(1年)の110キロ台直球、100キロ台スライダー、90キロ台カープに翻弄され、わずか1安打。2試合連続2桁奪三振で完投勝利の先発右腕・曽我圭二(2年)も最速136キロはマークしたものの、7四球を与える乱調。7年ぶり9度目となる秋季県大会準々決勝の舞台に立った高松南の闘いは、厳しい結果に終わった。
「もうちょっと打てると思ったんですがね・・・。曽我は2・3回戦では三振を取れるところで取れたが、今日は気負っていた。もう少し制球を磨かないといけないし、守備も含めて全てのレベルを上げないといけないです」現在、東京六大学秋季リーグ戦で首位を走る法政大の安打製造機・多木裕史(遊撃手・4年)を坂出高校時代、監督として、そして父として指導した多木教雄監督は、明確にチームの課題を指摘する。
ただ、悲観材料ばかりではない。英明は赤川の3連投により秋季四国大会初出場。
同時に秋季香川県大会初優勝を達成したことで、彼らの屈した壁は、そのまま今季の香川県高校野球における尺度となった。
となれば「もう少し」を破ればその先には・・・。香川郡香川実業学校に端を発し、今年、創立101年目を迎える高松南。この試合は過去3度夏の香川大会決勝戦で屈するなど、悲願でもある甲子園初出場への第一歩にしなければならない。
(文=寺下友徳)