甲府工vs富士河口湖
三浦投手（甲府工)
出場権の行方。古豪に挑む富士河口湖
今年の関東大会は山梨県で開催される。それに伴い３位の高校までが関東大会に出場できるとあって今年の３位決定戦は試合開始前から最後の一枠を巡って緊張感のある雰囲気からはじまった。
昨日、東海大甲府に敗れ是が非でも関東大会出場を目指す春の関東覇者の甲府工業。
富士北麓地区から唯一残る県立富士河口湖高校。 富士河口湖は山梨県でも野球が盛んな富士五湖地方に学校がある。最近では中学生硬式野球チームも設立され、真冬のハンディはあるものの増々環境は整いつつある。
この地区は他に県立吉田、富士学苑といった有力ライバル校が存在するために戦力としての中学生の進学が分散され、どちらかと言えば伝統という面で弱く公立という部分もあり前述２校には差を付けられてきた。
しかし、近年１年生大会で優勝や好成績を納めるなど年々力を付けてきている。
舟久保憲杜、滝口仁、細川祐哉という３人の完投能力を持つ投手と、捕手で中心打者の羽田を軸にする打線で戦う。
今回の秋季大会のここまでの成績は、順当といっても過言ではないだろう。
富士河口湖は左腕・細川君が先発。球威は無いものの大きく曲がる変化球と制球力を武器に日本航空高校戦は１失点完投している。
瀧口投手（富士河口湖）
甲府工業は昨日に続きエースの三浦君が先発。両校とも関東大会の出場権を目指して負けられない一戦となる。
序盤に点の取り合いとなり3-3で迎えた５回表。甲府工業は２死２塁からのタイムリーヒットで４−３で勝ち越す。
その後は甲府工業三浦君と富士河口湖細川君とリリーフした速球派右腕瀧口君の投げ合いとなり４−３で試合終了。甲府工業が最後の１枠に滑り込んだ。
富士河口湖は７回裏に２死１塁３塁、９回裏に２死１塁２塁のチャンスを作るも得点することができなかった。
また８回裏には２死１塁からセンター前ヒットでランナーが３塁を狙うも好返球に阻まれチャンスを生かせなかった。
甲府工業は山梨県３位での関東大会となり他県の上位校との対戦が予定されるが地力があるチームなので堂々たる野球で選抜への切符を手にして欲しいと思う。
富士河口湖はリリーフした瀧口君が138ｋｍを記録するなど投手面で収穫のあった秋季大会。
最終目標、夏の山梨県制覇を目指して寒い河口湖で一冬を超え、遙かなる聖地を目指して欲しいと思う。
(撮影・文＝木内 慎治)
