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157キロ・風間球打擁する明桜などが登場!/3日目みどころ

2021.08.12

157キロ・風間球打擁する明桜などが登場!/3日目みどころ | 高校野球ドットコム

 大会3日目は今大会を代表する大型選手、名門チームが続々登場する。そんな3日目4試合の見所を紹介したい。

明桜(秋田)vs帯広農(北北海道)

157キロ・風間球打擁する明桜などが登場!/3日目みどころ | 高校野球ドットコム
風間球打(明桜)、渋谷 悠稀(帯広農)

 最速157キロ右腕・風間 球打が登場する。剛速球だけではなく、変化球の精度が高いのも魅力。変化球中心の投球で組み立てて抑えることができるのが強み。ただやはりカギとなるのは立ち上がり。しっかりとストライク先行の投球を見せて、1つ1つアウトを積み重ねていきたい。自分の間合いで投球ができるようになった時、自慢の剛速球を披露したい。

 対する帯広農打線は北北海道大会で猛威を奮った。打線の中心は昨夏の交流試合から活躍を見せた佐伯 柊清水 椋太と能力が高い選手を揃える。甘いボールを叩いて先制劇を仕掛けたい。

 大会の主役になりそうな風間が調子を出すには、本人のコンディション以外の部分を除くと、やはり守備、そしていつ打線が勢いに乗るか。秋田大会の試合運びを見ると、エンジンのかかりが遅い。投手を兼任する石田 一斗、4番・真柴 育夢といったクリーンナップの選手が勝負強さを発揮し、また17盗塁を記録した機動力も機能するかどうか。

 風間が期待通り大会の主役となるのか。それとも帯広農があっと言わせる戦いを見せるのか?注目の一戦だ。

[page_break:県立岐阜商(岐阜)vs明徳義塾(高知)]

県立岐阜商(岐阜)vs明徳義塾(高知)

157キロ・風間球打擁する明桜などが登場!/3日目みどころ | 高校野球ドットコム
髙木 翔斗(県立岐阜商)、代木 大和(明徳義塾)

 県立岐阜商の鍛冶 舎監督、明徳義塾の馬淵監督の2人の名将に注目が集まるが、個人では明徳義塾はエース・代木 大和の粘り強い投球も注目だ。高知大会準決勝では打ち込まれたが、決勝では持ち味を発揮し、打たせて取る投球が光った。守備も三塁・梅原 雅斗、遊撃・米崎 薫暉の二遊間を中心とした守りは堅く、失点を防ぐことができる。

 県立岐阜商は左腕・野崎 慎裕、右腕・大島 成憧、次期エース候補・小西 彩翔井上悠の4投手は全員が140キロ超えと、投手層は厚く、3本塁打のプロ注目捕手・高木 翔斗が打線のキーマンで、前後にミートセンスが高い打者が揃う。

 どちちも徹底研究をして臨むため、なかなか試合は動かず、ロースコアの接戦となりそう。どちらも多くの選手を起用しているため、後半戦の選手起用もカギとなりそう。最後まで見離せない試合となりそうだ。

[page_break北海(南北海道)vs神戸国際附(兵庫)]

北海(南北海道)vs神戸国際附(兵庫)

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阪上 翔也(神戸国際大附)、木村 大成(北海)

 17年選手権、今年のセンバツに続いての対決。これまでの対戦同様、接戦となりそうだ。
 北海は今年の高校生ナンバーワン左腕の呼び声が高い木村 大成が登場。注目は奪三振能力だ。38回を投げ、53奪三振、奪三振率12.56とドクターKぶりに期待は高まる。打線も復調した大型遊撃手・宮下 朝陽、攻守の要であり、正捕手・大津 綾也を中心に前半から畳み掛ける攻撃をしていきたい。ポイントは木村のコンディション。南北海道大会決勝は酷暑の影響で、球威、スライダーの切れが大きく鈍り、真ん中に集まっていた。当日の気温やコンディションも大きく左右されそうだ。

 神戸国際大附明石商報徳学園など難敵を破ってきた地力の高さを発揮したいところ。
 投手陣では140キロ前後の速球、切れ味抜群の変化球で勝負する阪上 翔也、来年のドラフト候補として注目が集まる145キロ左腕・楠本 晴紀の2枚看板が軸となる。打線は阪上、西川 侑志など強打者が揃い、センバツでも終盤にかけて制球力が甘くなった木村から点をもぎとっており、後半勝負を仕掛けていきたいところ。

 どちらも総合力が高く、意外と点が入る試合になりそう。そうなると5、6点の勝負になりそうだ。

[page_break:小松大谷(石川)vs高川学園(山口)]

小松大谷(石川)vs高川学園(山口)

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北方 慈也(小松大谷)、河野 颯(高川学園)

 小松大谷は今春の北信越大会に出場するなど、着実に実力をつけて、夏も県内のライバルを倒して、36年ぶりの甲子園出場を決めた。

 投げては177センチながら手足が長く、角度を生かした投球フォームが武器の右腕・北方 慈也は、制球がまとまれば、しっかりとゲームメイクができる好投手。打者は強肩巧打の東出 直也、4番奥野 真斗など強打者が揃う。

 対する高川学園のエース・河野 颯は山口大会で全試合全イニングを投げきった。決勝戦ではやや疲労気味で、130キロ前半の速球とカーブ、スライダーを投げ分ける技巧派の投球だったが、好調時では140キロを超える直球で勝負する。ゲームメイク能力は高く、制球がいつも通りならば打ち崩すのは難しそうだ。

 打線のキーマンは唯一の本塁打を放った4番・立石 正広。技術的な完成度は高く、勝負強さも兼ね備えた中距離打者で、立石の前にいかに走者を溜められるかカギとなるだろう。好打者が多く、どこからでも安打を重ね、チャンスを作ることができる。

 小松大谷は近年、県内のみならず、北信越大会でも実績を残し、高川学園も中国大会で実績を残すなど、順調に力をつけている実力校である。さらなる高みを目指す両校にとって甲子園1勝は重要なものであり、接戦が期待できるだろう。

 どちらも技術の高さを発揮し、全国の高校野球ファンを驚かせることができるか。3点~5点勝負となりそうだ。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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