Column

週刊せり高校野球『夏の大会をさらに楽しむために!チェックしておきたい3つのポイント』

2017.06.03

 皆さん、こんにちは!『バトルスタディーズ』×高校野球ドットコム「強い者にはワケがあるキャンペーン」公式レポーターの芹 玲那です。

今週の週刊せり高校野球も、前回に引き続き春季関東大会よりレポートです!

前編
では、浦和学院の全員野球についてピックアップしました。
後編では、是非夏に向けてチェックして頂きたい3つのポイントと共に、春季関東大会を振り返りたいと思います!

ポイント1 大会パンフレットをチェックしよう!

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水戸市民球場

突然ですが、質問です。
春季関東大会が開かれた[stadium]水戸市民球場[/stadium]に着いた私が、最初にしたことは何でしょう?

それは、大会パンフレットをゲットすることです!
これは各チームの選手名簿や、過去の大会結果、試合会場へのアクセスガイドなどが載っているものです。
大会や都道府県によりない場合もありますが、多くは各球場にて販売されています。
このパンフレットの中で是非チェックして頂きたいポイントが、各校の選手名簿です。
出場選手の名前。
背番号。
学年。
身長や体重――。
このひとつひとつの情報からも様々な背景が見えてきます。
例えば、春季大会の選手名簿と前年の秋季大会の選手名簿を比べてみると、身長や体重が大きく変わっていたりします。
冬の間にウエイトトレーニングや食事トレーニングに取り組んで、たくましくなったことがわかります。その上がった数値から選手の努力を感じることができますし、実際試合では、数値の上がっていた選手の球もが上がっていたり、打球の飛距離が伸びていたりすることも多いんです!
また、新たに背番号をもらった選手をチェックすることで“この選手はかなり力を伸ばしてきたのではないか”と試合前にチェックすることができます。

[page_break:ポイント2 早くも新1年生がベンチ入り!夏へのレギュラー争いはどうなる?]

ポイント2 早くも新1年生がベンチ入り!夏へのレギュラー争いはどうなる?

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内海 貴斗(横浜)

そして、春の大会は夏前に公式戦を経験できる最後の大会。
入学してまだ間もない1年生を起用する学校もあり、期待の新戦力をいち早く見つけ出すこともできるのです!
昨年ですと、根尾 昴選手(大阪桐蔭)や万波 中正選手(横浜)らが期待の新1年生として話題になっていましたよね。
今年の春季関東大会のパンフレットを見て私が一番驚いたのは、1年生のベンチ入り人数の多さ!
なんと全出場校合わせると14人もの1年生がベンチ入りしていたのです!
生沼弥 真人選手(早稲田実業)は背番号6、小泉 龍之介選手(横浜)は背番号7と、すでに1ケタの背番号を背負っている選手もいました。
最多は横浜高校で18人中5人。
U-15日本代表でエース左腕として活躍し、最優秀選手にも選ばれた及川 雅貴選手。
同じくU-15日本代表で5番打者としても活躍した右腕、黒須 大誠選手を始め、注目選手が多く入学した横浜高校。
平田監督は県大会から積極的に1年生を起用していましたね!
これから活躍が期待される選手の高校野球デビューをいち早く観られるのも春季大会の魅力のひとつ。
また1年生しかないパワフルさ、リラックスさせようと声をかける上級生の姿を見ると、ここからまた新たなチームとしてまとまっていくのかとワクワクします!

私がこの春季関東大会で観ることができた1年生は、横浜内海 貴斗選手。
世田谷西シニアで生沼選手(早稲田実業)らとともに全国の舞台を経験した、中学野球界でも有名な選手です。
この内海選手、なんと入学して間もない4月15日の、春季神奈川県大会・2回戦(vs藤沢西)で、3番・ファーストでスタメン出場という鮮烈な高校野球デビューを飾っている選手なのです!
春季関東大会の初戦(vs土浦湖北)でも6番・ファーストで出場した内海選手。
私が初観戦となった2回戦(vs浦和学院)では、1回裏、山崎 拳登選手の代打として登場しました。
印象的だったのがそのパワフルさ!
一球目から積極的に振りに行く姿勢や打席に立ち、バットを構える姿から「打つぞ!」というような熱い気持ちが伝わってきたように私は感じました。
第一打席は三振、第二打席四球で出塁もホームでアウトと惜しくも得点にはつながらず、次の打席で角田 康生選手と交代。チームも敗退し、この春で私は内海選手の持っている力のごく一部しか見られませんでしたが、内海選手の存在が先輩に与えた刺激というものも大きいのではないか、そう感じました。
各学校、この春は新戦力として期待する選手を試した学校も多いでしょうし、ここからまた夏はがらりとレギュラーが変わってくる可能性があります!

そう、チェックポイント2つめは、このレギュラー争いがどうなるのか――
高校野球生活最後の大会となる3年生の夏にかける思いはかなり大きなものでしょう。
しかしながら、この春季関東大会は、11回1/3を投げて無失点17奪三振という成績を残した佐野 涼弥選手(浦和学院)や今大会打率5割の森下 翔太選手(東海大相模)を始め、2年生の活躍が光りました。(関連記事
そのうえ、さらに期待の1年生も多数ベンチ入りを果たしています。
レギュラー争いはさらに熾烈なものとなっていくでしょう!
積み重ねてきた力を、今まさに選手たちは練習や試合でぶつけていると思います。
夏のベンチ入りメンバーがどうなるのか、必見です!!

[page_break:ポイント3 レギュラーを全力で支える選手たち]

ポイント3 レギュラーを全力で支える選手たち

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ベンチから声を出す浦和学院の選手たち

そして、3つめのポイントは、レギュラーを支える選手たちの姿です!
私はグラウンドの選手たちとはまた別の形で闘っているスタンドの野球部員の姿も必ず目に焼き付けます。
グラウンドでプレーする姿、
ベンチから声を出す姿、
スタンドから声援を送る姿、
それぞれを観ることで、高校野球の醍醐味でもある“チームが同じ目標に向かってひとつになっている”姿を観ることができるからという理由もあります。
ですが、スタンドを観る一番大きな理由は、
ベンチ入り出来なかった悔しさ、涙を乗り越えて、チームでの自分の役割を全うする――
その全力の姿を見ていると、本当に力をもらえるのです!

TVでしか観たことがありませんが、3年生のベンチ入り出来ずに涙する姿には毎年涙します。
高校野球に全てを注ぎ込んできた選手の涙は感情を動かされますよね。
そんな選手たちが、その悔しい気持ちを押し込めて、すぐさまレギュラーメンバーの練習のサポートなど、チームのためにすべきことを考えて、動いている姿。
私は一人の人間としてただただ尊敬の眼差しで見ます。
自分が高校生の時、こんなに大人になれていただろうかと――。

高校野球は、グラウンドだけではなく、スタンドの応援も楽しみにされている方も多くいらっしゃると思います。
この夏、是非野球部員ひとりひとりの姿、言葉にも注目してみて頂きたいです!
きっともっと球児たちを応援したくなると思います。
この週刊せり高校野球でも、そんなチームのために頑張る球児たちの言葉をお伝えしていけたらと思います!

それでは、今週はこの辺で!
いよいよ夏まであと僅か。
この週刊せり高校野球も夏に向けて盛り上がっていきたいと思います!
次回もどうぞよろしくお願いします!

(文=芹玲那

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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