東京六大学現役1位の安打を誇る山田健太(立教大)、不調を救ったチームメイトの存在
9月11日開幕予定の東京六大学リーグ。この秋、注目といっていいスラッガーが立教大の山田 健太選手ではないだろうか。
17年春から四季連続で甲子園に出場。甲子園通算2本塁打。3度の甲子園優勝。そして立教大進学後は、二度のベストナインを受賞。実働5シーズンで、通算52安打が現役選手1位、6本塁打も現役選手3位と、もはや東京六大学野球の顔といっていい山田の3年秋の決意に迫った。
不調を乗り越え3季ぶりの打率3割
山田健太(大阪桐蔭-立教大)
2年秋のシーズンでは、打率.237に終わり、オフシーズンで山田は「自分の中で満足いく成績を残せていないので、その悔しさを忘れず、この冬に取り組んだことをしっかりと出せる準備をしていきたいです」と決意を新たにしており、目標である100安打達成へ向けて、山田は、自身の課題をこう捉えていました。
「2ストライクまでのスイングを見直して、2ストライクまでに当てにいったヒットが増えていたので、2ストライクまでに自分のスイングをして長打を打つという事を取り組んできました」
しかし臨んだ春のリーグ戦。第1節に臨んだ山田選手ですが、なかなか本来の打撃ができず、最終的には、無安打に終わった。
山田自身、かなり焦りが見えていた状況だったと振り返る。そんな時、山田を助けたのが同級生の学生スタッフの存在だった。自主練習で打撃投手を務めてくれたり、好調時の映像を見せて、励ましの声をもらったりと、1週間ですっかりと打席に集中できる前向きな状態となっていた。
そして早稲田大戦では4回表の2ランを含む、5打数2安打3打点の活躍と復調をアピール。普段、クールな山田だが、この時は喜びを大きく表していた。
「チームメイトにも助けられましたし、ヒットが欲しいとメインたる的にも焦りが出ていたので、そういった部分を無くして一打席ごとに集中することができたので、結果が出たのだと思いました。苦しかった時も、みんなが助けてくれているなと感じたので、本当にありがたかったです」
最終的には、38打数12安打、1本塁打、5打点、打率.316と3シーズンぶりの打率3割を達成した。
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出塁した山田健太(大阪桐蔭-立教大)
しかし山田は満足していない。
「打率的には三割を超えていますが、長打がホームラン1本しか無かったので、個人的には納得はしていない」
夏休みでは2ストライクまでのスイングを見直してきた。そこまでベストスイングができれば、もっと率も良くなると踏んでいる。課題克服の手応えを掴んでいる。
「練習の形が実践でも少しずつできるようになってきて、オープン戦でも結果が出ている。リーグ戦でも続けていけたらと思います」
山田は甲子園、そして東京六大学では[stadium]神宮球場[/stadium]でプレーしてきたが、高校野球と大学野球の魅力の違いを実感しながら邁進をしている。
「甲子園で僕はホームラン2本打つことができたのですが、やはり特別な場所なので、いつも以上にいい意味で体に力が入る場所だと思います。やはり高校野球とは違って、リーグ戦なので同じ相手と何回も戦うのですが、自分もですし、相手の事も理解しないといけないので、自分の中でもレベルの高さを感じているので六大学で野球ができてよかったと思います」
そしてリーグ戦が近づき、最後に意気込みを語ってくれた。
「春は2位という結果で終わったので、秋は優勝したいという気持ちが全員あると思うので、優勝できるように結果を出していけるように頑張っていきたいです」
果たして山田は世代トップのパフォーマンスを発揮できるか。
(記事=河嶋 宗一)