夏までに最速153キロを目指す!投打に注目、小林 珠維(東海大札幌)・中編
前編では最速146キロ右腕・小林珠維投手(東海大札幌)が目指す目標や、練習の様子を監督や選手に伺った。中編では目指す選手像や自身のプレースタイルについて迫っていく。
「明確な目的」でブレない行動!魅力ある大型右腕・小林 珠維(東海大札幌)・前編
投手としての目標は大谷 翔平
投球練習をする小林 珠維(東海大札幌)
もう少し、小林 珠維(こばやし・じゅい)の投球について深掘りしていきたい。小林が理想としている選手は大谷 翔平である。
「大谷選手を見ていて、躍動感があってマウンド上でストレートで押して変化球で散らす姿を観て、大谷選手を目標にするようになりました」
大谷という目標までに、小林は『プロ野球選手になる』、『[stadium]甲子園[/stadium]に出る』など数々のマイルストーン(中間目標)を設置している。小林の投球に関してのマイルストーンを見てみたい。
夏までに最速153キロを目指す!
小林 珠維投手
ストレートのキレを意識している小林に、あえて数値目標を聞いてみた。すると153キロという数値が帰ってきた。
「最速の目標は153キロに設定しています。平均球速を149キロ、150キロぐらいにしたいので、今の所マックスは153キロに設定しています。なおかつキレのあるボールを投げたいです。今は153キロが目標です」と語ってくれた。
安易に150キロと言わずに、平均球速とキレについて話してくれたのは、小林が勝てる投手として大切なのは最速でないことを理解しているからだろう。このコメントで大事なのは『勝てる投手』という点だ。その先には、『甲子園出場』、『プロ野球選手になる』という目標が見える。
変化球は?
小林 珠維投手
変化球についても話してくれた。
「よりバッターの手元で縦に曲がるスライダーが目標です。まだ曲がりが早いと言うか、見極められるスライダーなので、もっと手前で曲げて、さらに縦の変化がつけばバッターが見づらく、打ちづらいと思うので縦の変化を考えています」
「まっすぐが早いと思われていますが、ちょっとでもバッターの芯を外したりとか、同じコースでもちょっとでも動けば『あっ』となって芯を外して外野フライになったりするので、曲がりの少ない変化球にも取り組んでいます。豪腕投手よりは勝つための投手になりたいのが目標なので、細かいかもしれないですけども」
やはり、目標があるから行動にブレがない。小林の『明確な目標』は、一貫した行動に繋がっている。
打者・小林珠維にも注目!
ポーズを決める小林 珠維
ここまで、投手・小林について書いてきたが。打者小林にも少し触れたい。
小林は、理想の打撃として、
「自分はホームランを打てるバッターを狙っていて、良いところでの一本を打てる、勝負強いバッターになりたいです」と話してくれた。
勝負強さと長打力を兼ね備える打者だになるのに必要なことは何だろうか?
「練習をして自信をつけるしかないと思います。自分は通いの市内生なので、その分ちょっと寮生よりは練習時間が少ないんですけども、空いてる時間でバットを振ったりとか、質を高めた練習を意識しています」
と、練習に裏付けらせた自信が必要と話してくれた。ついつい大型右腕の話が先行してしまいがちだが、打者・小林も魅力的である。
中編はここまで!最終回では首脳陣の小林に対する評価や彼の最大の武器について迫っていきます。最終回もお楽しみに!
文=田中 実