試合レポート

【春季東京都大会】東海大菅生は投打が噛み合い16強入り! 2年生左腕・上原慎之輔が8回2失点の好投で投手陣激化へ!

2024.04.08


東海大菅生 好投した上原 慎之輔投手(2年)

<春季東京都高校野球大会:東海大菅生5-2明大八王子>◇7日◇3回戦◇スリーボンドスタジアム八王子

東海大菅生と明大八王子が夏のシード権をかけて対戦。ここまで2試合をコールド勝ちで勝ち上がってきた明大八王子打線に対し、東海大菅生の2年生左腕・上原 慎之輔投手(2年)が8回2失点の好投。5対2で逃げ切り、3回戦突破を果たした。

 

上原は立ち上がりから最速141キロのストレートとキレのあるスライダーをテンポよく投げ込み、3回まで無安打とチームに流れを呼び込む投球を見せた。しかし後半は、「下半身がうまく使えなくなった」と連続四球でピンチを作り2失点。「最後まで投げたかった。トレーニングで下半身を鍛えて投げ切れるようになりたい」と悔やんだが、「エースとして投げる気持ちで頑張りたい」と負けん気の強さを見せる。序盤の投球は圧巻だっただけに、スタミナの向上が今後の成長のカギを握りそうだ。

 

上原に対し、若林 弘泰監督も、「勝ち方を知るという部分が足りない」と苦言を呈す。それでも2年生ながら先発のマウンドを託し、「変化球のキレあるので、スタミナと制球力をあげていけばいい投手になる」と評価していることからも、信頼の高さは伺える。9回に登板した小島 葵投手(3年)や背番号1を背負う宮本 恭佑投手(3年)など3年生投手も揃う中、春季大会でさらに競争が激化していく。

 

打線は初回に4番・大島 健真内野手の先制打で始まり、4回には髙西 航輝内野手(3年)がホームランを放つなど要所で得点を重ねて流れを渡さなかった。若林監督も、「バットの基準が変わっても、それを感じさせない打球を飛ばしている」と満足気な表情を浮かべる。今後に向けては、「ベンチの選手含めていい仕事をしてくれている。春季大会は選手を固定せず、経験を積ませたい」と、バットでの奮起を促している。

 

敗れた明大八王子の椙原 貴文監督は、夏に向け選手たちとの意識の共有を大事にしていくという。

「今日の試合は接戦の5対2なのか、力の差がある5対2なのか。自分は圧倒的に後者だった。攻撃は秋に比べて振りまけない選手も多く収穫もあるので、土台となる守備を整えながら、1点差の試合を勝ち切れるチームを目指したい」

ノーシードからのスタートとなるが、昨年の夏ベスト4に入った経験と今春の課題を糧に、初の甲子園出場を目指す。

 

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この記事の執筆者: 塩澤 風太

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