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神村学園・正林が大会2号で打線をけん引、作新学院・小川を打ち崩す

2024.03.22


<第96回選抜高校野球大会:神村学園6-3作新学院>◇22日◇1回戦◇甲子園

昨夏甲子園4強のメンバーが多く残る神村学園(鹿児島)が、大会屈指の右腕、作新学院(栃木)の小川 哲平投手(3年)を打ち崩して、10年ぶりのセンバツ勝利を手にした。

2回に1点を先制して迎えた3回、4番の正林 輝大外野手(3年)が、小川の変化球を右翼ポール際へ運ぶ大会2号となるソロを放った。力むことのないフォームから放たれた打球が、軽々とフェンスを越え、新基準のバットを使いこなす技術の高さを見せつけた。正林は「第1打席、良い入りができなかったので、第2打席で切り替えようと考えていた。内寄りのカットボールをしっかりと捉えることができた」と笑みをこぼした。

正林を含む左打者が8人並ぶ打線に火が付いた。小川から4得点して5回で降板させると、1点差に詰め寄られた8回には2点を追加して勝負を決めた。

先発した背番号7の左腕、上川床 勇希外野手(3年)が6回途中2失点(自責0)と上々の出来で作新学院打線に思うような仕事をさせなかった。小田監督は「上川床の先発は作新学院打線は左打者が多かったこと。そして、相手のデータがないこと。この2点が理由です。この起用は抽選会が決まった時点で考えていました。どうすればエースの今村につなぐのかを考えていました」と投手起用を説明した。

作新学院の147キロ右腕小川は、序盤からやや制球に苦しみ、5回5安打6四死球の4失点(自責3)で無念の降板。「カットボール主体で体の開きが早く、ストレートが走らなかった。夏までは誰にも打たれない圧倒的なストレートを目指したい」とリベンジを誓い、「江川2世」としての期待は、夏へと持ち越しとなった。作新学院のセンバツ初戦敗退は2004年以来、20年ぶりのことだった。

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この記事の執筆者: 浦田 由紀夫

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