試合レポート

センバツ開幕戦は八戸学院光星が延長タイブレーク制す!8年ぶりの初戦突破

2024.03.18


<第96回選抜高校野球大会:八戸学院光星5-3関東一(延長11回タイブレーク)>◇18日◇1回戦◇甲子園

甲子園球場100周年記念の「センバツ開幕戦」は、延長11回タイブレークの末に、八戸学院光星(青森)が関東一(東京)との接戦をものにした。

2-2で迎えた延長10回は互いに得点を挙げることができなかったが、11回表に八戸学院光星が1死二、三塁から途中出場の萩原 涼太外野手(3年)が右前へ適時打。その後、暴投などもあって2点を追加。3点の勝ち越しに成功した。

その裏の関東一の攻撃を、10回からマウンドに上がっていた岡本 琉奨投手(3年)が、1点に抑えて逃げ切った。「(昨年)秋は打たれたらどうしようと思っていたが、冬にウエートトレーニングで自分自身を追い込んでメンタルが強くなった。今では絶対に抑えてやるという気持ちで腕が振れている」。10回には1死満塁のサヨナラのピンチにも後続を打ち取って切り抜けていた。

先発の洗平 比呂投手(3年)は156球を投げ9回2失点(自責1)の力投を見せた。力のある直球と多彩な変化球を駆使し、強力な関東一打線に立ちはだかった。「去年の夏は悔しい負けでしたので、勝利に導きたいという思いで投げた。関東一打線は嫌な打者が多く、150球以上も投じることになったが、粘り強く投げることができた」と胸を張った。

2人の左腕の踏ん張りに仲井監督は「選手たちがよくやってくれた。洗平が悪いなりにうまくまとめてくれた」と褒め称えた。

打線は1点ビハインドで迎えた7回に2死満塁から、代打の小笠原 由宇内野手(3年)が右前へ適時打を放って同点に追いつくと、1対2で迎えた土壇場9回には、1死二、三塁で三上 祥司内野手(3年)の犠牲フライで同点に追いつく粘りを見せ、延長タイブレークに持ち込んでいた。八戸学院光星は春夏通じて3度目の甲子園開幕戦で負けなしの3連勝。センバツでは8年ぶりの初戦突破を果たした。

関東一は5回、1番の飛田 優悟外野手(3年)が盗塁と悪送球で一気に三塁へ進んだ後、2番の坂本 慎太郎外野手(2年)が左前へ適時打を放って先制。足でかきまわした攻撃を見せたが、1970年の日大三以来、54年ぶりの東京開幕戦勝利はかなわなかった。飛田は敗戦に下を向いたが、「盗塁は間一髪。なかなか走りにくい投手でしたが、ホームに投げると思って、走ることができた」と自信の走塁には胸を張っていた。

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この記事の執筆者: 浦田 由紀夫

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