報徳学園の150キロ右腕・今朝丸裕喜は“スカウト好み”のピッチャー! 150キロ、制球力、 身体の使い方の三拍子そろったドラフト候補だ!<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>
今朝丸裕喜(報徳学園)
今年のセンバツ出場32校の中で、屈指の右腕として名前が挙がるのが、今朝丸 裕喜投手(報徳学園)だ。187センチの長身を生かした角度のある投球フォームから最速150キロの速球、多彩な変化球を投げ分ける。近畿大会の大阪桐蔭戦でも6.2回を投げて、4失点の力投を見せた。この選抜でドラフト上位候補に挙がる可能性を持った今朝丸に迫りたい。
まず今朝丸の良さは完成度の高い投球フォームである。左足を上げる姿はバランスが良い。ステップするときには、軸足である右足に体重を乗せて、テークバック、フィニッシュに入るまでの動きがスムーズで、無理なく腕を振り下ろせる。柔軟性があり、リズミカルな動きをしているので、キレの良いストレートをコントロールよく投げることができる。
先発時は7割〜8割のぐらいの出力で、140キロ前後の速球を両サイドに投げ分ける。大阪桐蔭戦の6回表にはエンジン全開でストレートをコーナーギリギリに投げ込んで打ち取った。この投球には見応えがあった。
がむしゃらなストレートの力押しではなく、コントロール重視の投球ができているのは、伸びしろを感じる。課題は線の細さだけ。秋までの身長体重は185センチ74キロと細身。体重増加で出力が高めていきたいところ。
ただ、体重増の選手にありがちなのは、今までの体のバランスが崩れてしまい、思うようなパフォーマンスができなくなること。体重を増やしながらも、バランスを崩すことなく、自分の体の使い方のコントロールが上手くいけば、もっとクオリティが高い投球を魅せてくれるのではないか。
変化球はカーブを上手く使って、ストレートを速く見せる緩急を使ったり、横変化のスライダー、縦変化のチェンジアップを使って、打ち取ったりと投球の幅が広い。長身で、細身ながら最速150キロを投げられる。フォームからわかるように、体の使い方も制球力も良い。プロのスカウトが好む要素が揃っている。センバツではスカウトを唸らせる投球ができれば、上位指名の可能性も高い。
<今朝丸 裕喜 けさまるゆうき>
右投げ右打ち
185センチ74キロ
神戸市立本庄中出身で関メディベースボール学院中等部でプレー
報徳学園では1年秋からベンチ入り
2年春のセンバツでは4試合を投げ、13.1回を投げ、12奪三振 防御率2.03
センバツ以降の春季大会では近畿大会に出場
2年夏はベスト16
2年秋は近畿大会ベスト8
大阪桐蔭戦で6.2回を投げて、6奪三振、4失点に終わった。