試合レポート

【滋賀】準々決勝 滋賀学園 vs 立命館守山

2023.07.24


校歌を歌う滋賀学園の選手たち

<第105回全国高校野球選手権滋賀大会:滋賀学園6-2立命館守山>◇24日◇準々決勝◇マイネットスタジアム皇子山

シード校の滋賀学園が2年連続準優勝の立命館守山を下して4強入りを果たした。

滋賀学園は1回、2死から連続死球で一、二塁のチャンスを作ると、5番・木谷 颯太外野手(3年)の左前適時打で1点を先制。対する立命館守山はその裏、主将の1番・小畑 颯諒内野手(3年)がセンターに三塁打を放つと、1死から3番・田中 暖人内野手(2年)の二ゴロの間に生還してすぐさま同点に追いついた。

2回以降は滋賀学園大城 海翔投手(3年)、立命館守山加藤 優芽投手(3年)の両エース左腕が好投。大城は自己最速を1キロ更新する139キロをマークし、カーブで緩急を使う投球が光った。加藤は球速表示こそ130キロ前後だが、回転量の多い直球を投げ、フライアウトを量産する。

試合が動いたのは5回、この回先頭の1番・多胡 大将内野手(2年)が「反応で打った感じです」と内角低めの直球を捉えると、左翼席に飛び込むソロ本塁打となり、滋賀学園が1点を勝ち越す。

立命館守山は6回に1死一塁から7番・西川 大智捕手(3年)が右中間に適時二塁打を放ち、再び同点に。ここで滋賀学園杉本 晴基捕手(2年)は山口達也監督に「投手を交代してほしい」とサインを出し、速球派右腕の脇本 耀士投手(2年)に継投した。

1死二塁と勝ち越しのピンチで登板した脇本だが、自己最速を1キロ更新する142キロをマークするなど力のある直球で押し込み、遊ゴロと三邪飛で立命館守山に追加点を許さなかった。

追いつかれた滋賀学園は前の打席で本塁打を打っている多胡が左前安打で出塁すると、犠打と二ゴロで2死三塁とする。ここで4番・外山 櫂外野手(3年)が「(体が)後ろに上手く残っていたので、上手く球の上を通してたたくことができました」と高めのスライダーを捉え、右翼席に飛び込む2ラン本塁打でまたしても勝ち越しに成功した。

これで勢いに乗った滋賀学園は8回にも脇本の適時打などで2点を加え、立命館守山を突き放す。脇本は最後まで立命館守山に得点を許さず、6対2で滋賀学園が勝利を収めた。

毎試合のように「今年は守備型のチーム」と話す山口監督だが、3試合で4本塁打と打線も好調な滋賀学園。エースの大城だけでなく、控えの脇本も好投を見せたことで総力戦が予想される準決勝以降に向けて収穫の多い試合となった。強豪校のイメージの強い滋賀学園だが、意外にも夏の甲子園は2009年の一度のみ。今年こそ2回目の夏の甲子園出場を果たすことができるだろうか。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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