試合レポート

木更津総合vs幕張総合

2023.04.29

木更津総合、148キロ右腕擁する幕張総合から5回コールド勝ち 期待の2年生右腕も好投

木更津総合vs幕張総合 | 高校野球ドットコム
先発・千葉雄斗(木更津総合)

<春季高校野球千葉県大会:木更津総合10-0幕張総合(5回コールド)>◇29日◇3回戦◇ゼットエーボールパーク

 最速148キロ右腕・早坂 響投手(3年)を擁する幕張総合と、強豪・木更津総合の一戦は思わぬ大差がつき、木更津総合が勝利を収めた。

 1回から打者9人の攻めで3点を先制した木更津総合は、2回にも、相手のエラーもあり、4点を追加。3回から早坂が登板したが、140キロ前半の速球にもしっかりと対応し、4安打を集中して、3点を追加。10対0と差を広げた。幕張総合が5失策したとはいえ、明らかにコンタクト力が昨秋よりもレベルアップしたことを証明し、強打の木更津総合らしい攻撃につなげた。

 守備も無失策で、豊富な練習量があったからこそ、球際の強さ、素早い足運び、無駄のない送球が見られた。

 課題だった投手陣も成長した。先発の千葉 雄斗投手(2年)が好投。184センチ、77キロの長身から繰り出す120キロ後半〜133キロの直球を両サイドに投げ分けるだけではなく、縦回転の投球フォームで、ゆったりと間合いを持って投げ、想像以上に打ちにくそうだった。

 スライダーに加え、カーブの使い方もうまく、「自分はゆるいカーブを使うのが得意なので、それがうまく使えたと思います」と胸を張った。

 日頃の投球練習内容を評価され、五島監督に認められる形で先発に抜擢されて4回を無失点。テンポの良い投球で、県大会出場校の中でも上位に入る打力のある幕張総合を抑えたのは評価できる。

 5回には大型左腕・井上 陸投手(2年)が登板し、最速133キロの直球であっさりと三者凡退に打ち取り、勝利を収めた。

 投打ともに状態が仕上がっている木更津総合。準々決勝以降の戦いにも注目が集まる。


まさかの5回コールド負け 148キロ右腕擁する幕張総合は木更津総合との対戦でどこまで成長するか

木更津総合vs幕張総合 | 高校野球ドットコム
早坂響(幕張総合)

<p<春季高校野球千葉県大会:木更津総合10-0幕張総合[ team](5回コールド)>◇29日◇3回戦◇ゼットエーボールパーク

 148キロ右腕・[player]早坂 響[/player]投手を擁する[team]幕張総合は今年の千葉県で一気に注目度が高まっていたが、木更津総合相手に5失策10失点の5回コールド負けを喫した。

 代表決定戦では千葉商、2回戦では市原中央と実力のあるチームを破ってきたつかんだシード。しかし千葉をリードする木更津総合との対決に明らかに硬くなっている様子が見られた。特に守備では足が止まり、打球を待った状態で処理している。待った状態で打球を処理すると、大抵の場合、悪送球してしまう。それがいくつも重なった。

 柳田監督は「相手が木更津総合さんということで、選手が構えてしまうところがあったと思います」と振り返る。

 頼みの早坂は前日の2回戦で、指を裂傷してしまい、本調子ではない。常時137キロ〜143キロで最速148キロと、ここぞという直球は威力があったが、スライダーが甘く入り、投球フォームに間がない。そのためしっかりと振り抜かれていた。

 県内トップクラスのチームとの対決。早坂にとっても、幕張総合ナインにとっても試練が与えられた試合となり、内容としては悔しいものになった。しかし、シードは獲得し、柳田監督も「木更津総合さんと戦えたこと。今回は相手の応援にはブラバンもあり、夏に近い応援で、アウェイの雰囲気でした。そういう中で試合ができたのも良かったと思います」と前を向いた。

 個々の選手のレベルの高さは悪くない。ただ緊張で自分の能力が無力化してしまうのが公式戦の怖さ。この経験をどう生かすのか注目だ。

(記事=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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