Column

関東「京葉ボーイズ」から大阪桐蔭へ 3度の日本代表を経験したスラッガーの恩師も躍進に誇り

2022.01.29

関東「京葉ボーイズ」から大阪桐蔭へ 3度の日本代表を経験したスラッガーの恩師も躍進に誇り | 高校野球ドットコム
海老根優大(大阪桐蔭)

関東「京葉ボーイズ」から大阪桐蔭へ 3度の日本代表を経験したスラッガーの恩師も躍進に誇り | 高校野球ドットコムあわせて読みたい
関東「京葉ボーイズ」から大阪桐蔭へ 3度の日本代表を経験したスラッガーの恩師も躍進に誇り
「宇宙人っぽい」中学恩師もお手上げだった國學院久我山の怖すぎる核弾頭

 28日、第94回選抜高校野球大会(3月18日開幕、阪神甲子園球場)の出場32校が決定。昨秋近畿大会優勝、明治神宮大会初制覇を果たした大阪桐蔭(大阪)は順当に名前が呼ばれ、3年連続13回目の出場が決まった。

 春夏合わせて8度の甲子園優勝を誇り、現在の高校野球界を牽引している大阪桐蔭には、毎年全国各地から中学時代の実績を引っ提げた選手が入学してくる。5番を務めている海老根 優大外野手(2年)もその1人だ。明治神宮大会の初戦、敦賀気比(福井)戦では初回の第1打席で豪快な逆転3ランを放ち、多くのファンに衝撃を与えた。

 海老根は中学時代、関東地区のボーイズリーグの強豪・東都クラブ京葉ボーイズ(千葉)でプレーした。中学時代は、2017年カル・リプケン12歳以下世界少年野球大会、2019年JUNIOR ALL JAPAN(NOMO JAPAN)、2019年U-15日本代表のメンバーに選出された世代トップクラスの実力の持ち主。東都京葉ボーイズの関口勝己監督も「運動能力がある子でした。投げる、打つ、走るは中学生ではトップレベルでした」と潜在能力の高さを実感していた。

 特に海老根が2年生の時、春の全国大会の準々決勝、泉州阪堺ボーイズ(大阪)戦で当時3年生だった日本ハム1位の達孝太投手(天理)から場外ホームランを打ったことは鮮明に記憶しているという。「打った瞬間入ると分かるような打球が多かったです。いい弾道で、ホームランの軌道で打っていました」と神宮球場で放った一発同様、中学時代からパンチ力は抜群だった。

 順調に実績を積んだ海老根は大阪桐蔭へ進学を決める。「これまで関東から近畿の高校に進学して成功する選手が少なかった中で、ましてや関東から『大阪桐蔭』へ進学してクリーンアップを打つような選手がいなかったので、どこまでやれるかなと思っていたのですが」と関口監督は当時の心境を振り返ったが、おごらずにコツコツ努力を続ける姿勢も知っていた。「気配り目配りができる選手でした。片付けとかも自ら率先してやる子で、天狗にもならずに、謙虚にやってくれる子です」。

 入学時から注目を集めてきたが2年秋から主力として逸材揃いの大阪桐蔭でクリーンアップを務め、明治神宮大会の決勝、広島広陵(広島)戦では3安打1打点をマークし大阪桐蔭の初優勝へ貢献した。関口監督はその決勝戦をスタンドで見守っていた。「3本出ましたが、長打が出ないかなあと思っていました。まだまだ硬さがあります」と今後へ期待を込める。

 昨年末にはOBが集まり、海老根ともコミュニケーションをとる機会があったが、「あの大阪桐蔭に進んで『楽しい』と言っていたので、いい表情だったと思います」と笑みを浮かべた。

 関東から大阪桐蔭へ飛び込み、クリーンアップを勝ち取った海老根。センバツの舞台でも豪快な一打を期待したい。

(記事=藤木 拓弥

関東「京葉ボーイズ」から大阪桐蔭へ 3度の日本代表を経験したスラッガーの恩師も躍進に誇り | 高校野球ドットコム
東都京葉ボーイズ・関口勝己監督

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.13

圧倒的馬力! 鹿児島実の151キロ右腕・井上 剣也の実力を徹底分析!ライバル・神村学園を翻弄する投球術を身に付けられるか?<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.06.12

【千葉】13日に抽選会!中央学院、専大松戸が中心、ノーシードの習志野、市立船橋の相手にも注目<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.12

【福島】郡山北工と田村が4強入り<春季支部選手権大会>

2024.06.12

【野球部マネージャー紹介】国分中央の3年生マネコンビ「絶対甲子園1勝しようね!」

2024.06.12

【北海道】帯広大谷は音更と対戦、足寄と帯広三条が初戦で対戦<十勝支部・夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.06.11

センバツ出場・東北のレギュラー左翼手がプロボクサー挑戦へ! エースはENEOS、主力は國學院大、国士舘大などへ進学【卒業生進路】

2024.06.11

【北海道】旭川支部の抽選会は12日!旭川実、旭川志峯など強豪の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.06.10

【沖縄】11日に抽選会!春の覇者・エナジック、ノーシードの沖縄尚学の対戦相手に注目<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.10

【福島】いわき光洋、平工が勝利<春季支部選手権大会>

2024.06.10

【北海道】札幌支部は11日に抽選会!27連勝中の北海に、20年ぶりに春全道大会出場の大麻にも注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに