試合レポート

岡豊vs土佐塾

2021.07.20

岡豊・急成長2年生たちの活躍で「両投両打」擁する土佐塾を下す!

岡豊vs土佐塾 | 高校野球ドットコム
7回表岡豊二死二塁から中前決勝打を放った6番・福岡 康生(3年・捕手)

 「両投両打」の土佐塾寺田 啓悟(3年・投手兼遊撃手・167センチ66キロ・土佐塾中出身)の動向が注目を集めたこの一戦。結果から言うと高校最後の試合は先発5回を投げ86球6安打3奪三振4四球で失点2(自責点0)。右では最速130キロ。2回表二死から8番打者・9番打者のみ投げた左投手では四球と安打を喫し最速120キロ。4番打者としては左打席を通し3打数1安打に終わった。

 「土佐塾だから両投両打をさせてもらった。そこには感謝したいし、野球を頭を使うことを覚えたことですごく成長できた。自分の体格ではレベルの高いところで戦うには両投両打は必要。まだ未完成だが両投は相手のタイミングが合いづらい実感はあるので、大学でも両投両打を練習したい」と試合後に語った寺田。彼を含む土佐塾の選手たちには、昨秋機動力と継投策を駆使し県ベスト4入りした過程を今一度思い出し、次なる舞台で輝ける選手・人間になってもらいたい。

 逆に言えば一昨年秋は四国大会ベスト4、昨年夏の独自大会も4強入りも、新チーム立ち上げ以降は新人戦で土佐塾に4対5で苦杯を舐め、秋も県準々決勝で高知に0対7。春も準々決勝で高知中央に3対9と、なかなか勝ち切れない試合が続いていた岡豊の粘り勝ちは、試合を1回戦とは思えない緊迫感あふれるものに変えたと同時に両者の立ち位置を完全にひっくり返したと言ってよいだろう。

 特に出色だったのは「2人の成長が大きい」と中川 明彦監督も認める2年生コンビである。まず1番の山本 涼雅(中堅手・180センチ74キロ・土佐市立土佐南中出身)50メートル6秒2の俊足に加え「冬にサーキットトレーニングと共に取り組んできた」スイング強化が形となり、この試合でも4回表二死一、二塁からの貴重な左前同点適時打含む4打数2安打1打点1得点。「軸で強く振るところに憧れている」山田 哲人(東京ヤクルトスワローズ)型の右投右打長距離砲になるポテンシャルは十分感じられた。

 もう1人は背番号「1」を背負い141球7安打8奪三振3四死球2失点完投勝利の浜口 颯一朗(176センチ73キロ・右投右打・南国市立香長中出身)。昨秋は最速135キロも今年4月の練習試合で最速142キロ、この試合でも140キロを連発した球速もさることながら、球速が下がった終盤においても「切り替えて投げた」110キロ後半から120キロ前半のカットボール、スライダー、チェンジアップの投げ分けは2年生とは思えない冷静さに満ちていた。

 7回表二死二塁から決勝打を放った捕手の6番・福岡 康生(3年・172センチ72キロ・右投右打・安田町立安田中出身)いわく「土佐塾の上位打線はいい振りをしているので、変化球で打ち取ろう」と打ち合わせた成果がこの後の試合でも続くようであれば、第3シード・高知中央が控えるブロック突破も射程内。岡豊は、まずは浜口が「あこがれの存在」という森木 大智高知3年)との準決勝対決を目指し、これからも一歩一歩、道を切り拓いていく。

(文=寺下 友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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