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上尾vs川越工の伝統校対決に注目!強力打線・昌平の課題は?第103回埼玉大会展望 vol2

2021.07.09

 7月9日から開幕する第103回埼玉大会。今回は春日部共栄上尾ブロックと昌平埼玉栄ブロックに注目していきたい。

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上尾vs川越工の伝統校対決に注目!強力打線・昌平の課題は?
投打ともに全国トップクラスの花咲徳栄のブロックに強豪が続々!

春日部共栄、上尾の戦力状況

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増田 凛之介(春日部共栄)

 春日部共栄は1年生の時から注目を集めてきた遊撃手・増田 凛之介、強肩強打の捕手・石崎 慶太郎を中心に打線は強力。春季大会で課題となった守備面、投手力をどれだけレベルアップできるか注目される。初戦では所沢と対戦。同ブロックでは北部地区の強豪・本庄第一も脅威となりそうだ。

 Cシードの秀明 英光は最速143キロ右腕・岩井 裕貴に注目。県大会で課題となった守備力、打撃力のレベルアップを図り、上位進出を目指す。

 同ブロックには、波多野 幹太など強打者が多い山村国際、この春、昌平と5対7と接戦を演じた狭山清陵と実力校が集う。

 今春ベスト4の上尾は投打で総合力が高い。まず投手では、右サイドの技巧派・新井 陸斗はゲームメイク能力が高く、大型右腕・中澤 颯汰立教新座戦で16奪三振の快投をみせ、ベスト4に導いた。140キロを超える直球、切れのあるスライダーで三振を量産する。打線は3番捕手の金丸 健司、4番一塁の中村 峰の2年生コンビが打線を牽引。対戦した各校の関係者から「打線が強い」と評されており、この夏も優勝争いに絡むチームだろう。ただ初戦の相手は伝統校・川越工。右のアンダーハンド・鈴木 翔馬が粘り強い投球で守り抜き、2年生ながら4番に座る長井 翔を中心に打力も高い。埼玉を代表する公立校対決に、大きく盛り上がりを見せそうだ。

 同ブロックでは実力校が並ぶ。今春の地区予選で浦和学院と接戦を演じた浦和麗明も注目。7回終わって1対1の好勝負。最終的に1対4で敗れたものの、夏の躍進を予感させた戦いだった。そして春では県大会初戦敗退を喫したものの、昨秋ベスト8の川越東は、強肩捕手・矢矧 慶多を中心に攻守でバランスが取れたチーム。今春は戦力が揃わず、初戦敗退となったが、投手陣を整備し、上位進出を狙う。

[page_break:強力打線・昌平は投手陣の成長が見えているか]

強力打線・昌平は投手陣の成長が見えているか

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吉野 創士(昌平)

 昨秋、県大会優勝、今春県大会ベスト4の昌平飯能南と対戦。今年は高校通算55本塁打のスラッガー・吉野 創士古賀 智己など打撃力が高い選手が立ち並び、今年の春季県大会準決勝では、浦和学院と壮絶な打撃戦を演じた。打力に関しては花咲徳栄浦和学院に匹敵する破壊力を秘めたチームだろう。課題の投手陣については130キロ中盤の速球、切れのあるスライダーで粘り強い投球を見せる田村 廉、素質の高い好右腕・川島 新大川久保 匠と素材力の高い投手が揃う。強豪校相手でもしのぎきる投手陣へ成長しているか注目だ。

 シードの早大本庄は今春の県大会で川越東にコールド勝ち。つながった時の打線の破壊力は脅威だ。投手では制球力が高い右腕・齋藤 成輝がゲームメイクを行い、堅実に勝利をモノにするスタイルだ。

 川口市立は140キロを超える速球を投げ込む本格派右腕・原口 稜平を中心に守り勝つチーム。初戦は三郷と対戦する。同ブロックでは慶應志木ふじみ野星野といった実力校が並ぶ。埼玉栄は右の速球投手でありながら、4番を兼ねる強打者・塚本 壮施が投打で牽引。前後の打者の能力も高く、十分に浮上ができるチームだ。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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