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筒香以来の高卒生え抜き30本塁打への期待がかかる細川成也

2020.02.29

筒香以来の高卒生え抜き30本塁打への期待がかかる細川成也 | 高校野球ドットコム
明秀日立時代の細川成也

 2月16日からはじまったオープン戦でDeNAは4連勝スタートを切った。今のところ懸念されていた筒香嘉智(現・レイズ)が抜けた穴を感じさせていない。

 新外国人選手のタイラー・オースティンがすでに3本塁打を記録し、持ち前のパワーを見せつければ、「4番・主将・左翼」と筒香のすべてを背負った佐野恵太も2月24日の試合で適時打を放っている。もちろんオープン戦は公式戦と違うが、筒香がいないことによる不安が少しは払拭されたのではないだろうか。

 佐野が注目されているが、「ポスト筒香」候補は佐野だけではない。今年、高卒4年目のシーズンを迎える細川成也もそのひとりだ。明秀日立高校時代には甲子園出場こそないが、通算63本塁打のスラッガーとして注目を浴びていた。

 ルーキーイヤーにはプロ初打席初本塁打、さらにはその翌日にも本塁打を放つ衝撃的なデビューを飾った。この活躍もあり、翌年からは毎年のように期待されレギュラー候補に挙げられていたが、ここまではレギュラーを奪うには至っていない。昨シーズンは自己最多の36試合に出場したが、本塁打はわずかに1本。ルーキーイヤーをも下回っている。

 細川は筒香以来の球団高卒生え抜き30本塁打の期待もかかる存在だ。近年の高卒野手を振り返ってみると、2005年のドラフト以降、DeNA(前身球団含む)に入団した高卒選手で30本塁打は筒香だけ。

 10本塁打以上を記録しているのも梶谷隆幸桑原将志のふたりしかいない。両選手とも今年も現役としてプレーしているが、スラッガータイプではなく、30本塁打を期待するのは現実的ではない。高卒の生え抜き大砲としては細川が30本塁打に一番近いことは間違いない。

 筒香が退団した今年は大のチャンスだったが、春季キャンプではオープン戦が本格的にはじまる前の2月21日から二軍行きを命じられている。二軍で結果を残せば開幕一軍の可能性は残るものの、現時点での見通しは明るくない。

 とはいえ、細川はまだ高卒4年目。成長の余地は十分にある。デビュー2試合がピークだった、と言われないような活躍を期待したい。そのためにもまずは二軍で打ちまくるしかない。

【DeNAの高卒野手】
※2005年ドラフト指名以降(育成はのぞく)
※☆は2020年シーズンNPB/MLB現役
※★は2桁本塁打経験者
※前身球団含む

黒羽根利規日大藤沢/捕手/2005年3巡)☆※現在は日本ハム
梶谷隆幸開星/内野手/2006年高校生3巡)☆★
高森勇気中京/捕手/2006年高校生4巡)
坂本大空也(市柏/外野手/2007年高校生5巡)
筒香嘉智横浜/内野手/2009年1位)☆★※現在はMLBレイズ
高城俊人九州国際大付/捕手/2011年2位)☆
渡邊雄貴関西/外野手/2011年3位)
桑原将志福知山成美/外野手/2011年4位)☆★
乙坂智横浜/外野手/2011年5位)☆
関根大気東邦/外野手/2013年5位)☆
百瀬大騎松本第一/内野手/2014年6位)☆
青柳昴樹大阪桐蔭/外野手/2015年6位)
松尾大河秀岳館/内野手/2016年3位)
細川成也明秀日立/内野手/2016年4位)☆
益子京右青藍泰斗/捕手/2018年5位)☆
森敬斗桐蔭学園/内野手/2019年1位)☆
東妻純平(智弁和歌山/捕手/2019年4位)☆

(記事:勝田聡

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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