ヤクルト川端慎吾ら意外に多い和歌山県の高校出身者たち
智辯和歌山出身の岡田俊哉と西川遥輝
ヤクルトの川端慎吾がこのオフにヘルニアの手術を受けることが明らかになった。昨シーズンの川端は、37試合の出場で打率.164(61打数10安打)と苦しんでおり、腰の不安を無くして新しいシーズンにかけるつもりだ。
そんな川端は和歌山県の市立和歌山商業高校の出身だ。和歌山県はPL学園高校や大阪桐蔭高校、履正社高校と強豪校が全国的な強さを誇る大阪府と比べると、少し地味な印象を受けるかもしれない。
しかし、戦前は和歌山中学校、海草中学校が猛威を奮い、その後も箕島高校や智辯和歌山高校が全国制覇を成し遂げている。昭和の時代から現在まで定期的に全国屈指の強豪校が生まれているのだ。
もちろんプロ野球選手も多く輩出している。ドラフト制以降でみると、東尾修(箕島高校)や藤田平(市立和歌山商業高校)、小久保裕紀(星林高校)といった名球会入りを果たした選手たちの名前が挙がってくる。
そのほかにも吉井理人(箕島高校)、正田耕三(市立和歌山商業高校)、西口文也(県立和歌山商業高校)と錚々たる顔ぶれが並んでいる。
現役選手では智辯和歌山高校出身の選手が多く活躍中だ。西川遥輝(日本ハム)、岡田俊哉(中日)がすでに実績を残しており、東妻勇輔(ロッテ)、林晃汰(広島)が一軍定着を目指して奮闘中。
そして2019年のドラフト会議では黒川史陽(楽天)と東妻純平(DeNA)が指名を受けたばかり。2020年は県内では最多となる6人の現役選手がプレーすることになる。
川端の母校である市立和歌山商業高校のOBには、三家和真と益田直也のロッテ勢がいる。古豪箕島高校OBには昨年途中に支配下登録された中川虎大(DeNA)が一軍を目指して汗を流す。
県立和歌山商業高校OBには南昌輝(ロッテ)と西村天裕(日本ハム)の中継ぎ陣がいる。このオフにメキシコのウインターリーグで好投を見せた濱矢廣大(DeNA)は、日高高中津分校出身だ。高校通算97発の大砲候補・黒瀬健太(ソフトバンク育成)も初芝橋本高校の出身である。また、2019年のドラフトでソフトバンクから指名された津森宥紀(東北福祉大学)は和歌山東高校のOBだ。
このように2020年も和歌山県の高校出身選手がNPBには多く在籍中。名球会に入った偉大なOBたちに少しでも追いつけるような活躍を期待したい。
<和歌山県の高校出身のNPB現役選手>
[智辯和歌山高校]
西川遥輝(日本ハム)
岡田俊哉(中日)
東妻勇輔(ロッテ)
林晃汰(広島)
黒川史陽(楽天)
東妻純平(DeNA)
[市立和歌山商業高校]
川端慎吾(ヤクルト)
三家和真(ロッテ)
益田直也(ロッテ)
[県立和歌山商業高校]
南昌輝(ロッテ)
西村天裕(日本ハム)
[箕島高校]
中川虎大(DeNA)
[日高高中津分校]
濱矢廣大(DeNA)
[初芝橋本高校]
黒瀬健太(ソフトバンク)※育成
(記事=勝田 聡)
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