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21世紀枠候補校9校で注目すべき逸材10名たち!

2020.01.23

 1月24日に第92回選抜出場高等学校の出場32校が発表される。そのうち21世紀枠が選出されるのは3校だ。今回は候補に選ばれている9校にはどんな逸材がいるのか紹介したい。どの学校にも楽しみな選手がいることが分かった。

近畿・東海・北海道・東北・関東・北陸地区の注目選手

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隼瀬一樹(伊香)

 まず投手では、近畿地区の推薦校である伊香のエース・隼瀬一樹(2年)に注目だ。それほど上背があるタイプではないが、吉田輝星(北海道日本ハム)、江川卓(元巨人)を理想のタイプとして挙げるだけあって球持ちの良さが光る投球フォームから投げ込むストレートの伸びは素晴らしいものを持っている。

 そして高専ながら、東海地区の推薦校に選出された近大高専(三重)の近大高専 白石 晃大にも注目だ。昨秋の東海大会の加藤学園戦では1番投手として出場し、投げては7回4失点。投打ともにセンスあふれる選手だ。まず投球を見ると、ステップ幅が狭い投球フォームから勢いよく投げるストレートは威力があり、130キロ中盤を計測していそうだ。さらに打撃も、手元までボールを呼び込み、強烈な打球を飛ばす。加藤学園戦では5打数3安打を記録しており、出場となれば注目選手に挙がるだろう。

 強打で昨秋の全道大会でベスト4まで勝ち上がった帯広農(北海道)は15打数9安打を放った5番・水上 流暢の打撃に注目。コンパクトな構えから手元で強く押し出すスイングで長打を量産。パワフルな打撃が持ち味だ。

 そして磐城のエース・沖 政宗は小学校時代に東北楽天ジュニアを経験している好投手で、下半身主導のフォームから繰り出す回転の良い速球、スライダーが光る。

 昨秋ベスト8の宇都宮(栃木)は風間奏人が中心。背番号6ながら秋の大会でほとんど投げ抜き、秋季県大会の優秀選手に選ばれた実績を持つ。

 北信越地区候補の敦賀は昨秋の県大会で130キロ後半の速球を投げ込んだ左の本格派・久米 遼、北信越大会で6打数4安打1本塁打を記録した強打の捕手・細川 琉羽に注目。細川の打撃技術の高さ、スイングスピードの速さは強豪私学に負けないものがあり、楽しみな選手だ。2.00秒前後のスローイングもコントロールがよく、もし選ばれることになれば、評価を高めそうだ。

[page_break:中国・四国・九州の注目選手は?]

中国・四国・九州の注目選手は?

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髙木 太陽(城東)

 中国地区推薦校の平田(島根)は、エースの古川雅也に注目。右スリークォーターから130キロ台の直球、切れのあるスライダーをコントロールよく投げ分ける投球術は素晴らしいものがある。中国大会1回戦の尾道商戦では完封勝利を挙げベスト8進出に貢献。その実力は中国地区でも指折りのものがある。

 四国地区の推薦校の城東(徳島)は、最速137キロ右腕・髙木 太陽に注目。まだ1年生ながら、185センチ83キロと恵まれた体格を持つ大型右腕で、昨秋の四国大会の大手前高松戦で完投勝利を挙げた。さらに大化けに期待がかかる。

 九州地区の推薦校・本部(沖縄)は秋季県大会の美来工科戦で島袋琉生の5打数5安打4得点を記録した俊足好打の遊撃手だ。

 最後に今回紹介した選手をリストでまとめたい。
【注目選手リスト】
隼瀬一樹伊香
近大高専 白石 晃大近大高専
水上 流暢(帯広農
沖 政宗磐城
風間奏人宇都宮
久米 遼敦賀
細川 琉羽敦賀
古川雅也平田
髙木 太陽(城東
島袋琉生本部

 21世紀枠が選ばれる3校はどこになるのか。楽しみである。

(文=河嶋 宗一

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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