全道大会優勝の白樺学園のエース・片山楽生が神宮初舞台でも力投!全道大会後のフォーム修正が伸びのある直球を生む
エース・片山楽生(白樺学園)
11月16日、明治神宮大会準々決勝。白樺学園vs国士舘の一戦は4対3で白樺学園が制した。白樺学園のエース・片山楽生(らいく)が投打で活躍を見せた。
数字面では凄みはない。ただ能力の高さを存分に感じるピッチングだった。
ランナーがいなくてもセットポジションから始動し、ゆったりと左足を上げていき、右足の膝でしっかりと立ち、滑らかな体重移動から投げ込む直球は常時130キロ前半~135キロ程度(最速138キロ)。しかしその球速表示感じさせるストレートで、次々と空振りを奪うことができる。120キロ前後のスライダーの精度もよく、さすがと感じさせるものだった。
9回途中まで3失点の力投を見せた。全道大会のピッチングと比べると復調が感じられる内容だった。それは全道大会後の投球フォーム修正にある。コーチからの指摘で、軸足である右足でタメを作り、横移動の時間を長くして、縦振りで投げることを意識した。
「角度のある速球を投げたかったので」
自身のピッチング内容には満足していないが、それでも、伸びのあるストレートは実に非凡なものがあり、120キロ前半のスライダー、縦スライダー、カットボール、カーブを投げ分け、国士舘打線を打たせて取るピッチング。 そして野手としても素晴らしいバッティングを披露した。4回裏、無死一塁からチャンスを広げる左中間を破る単打。打球が速く、シングルとなったが、実に鋭いスイングだった。
完投目前だったが、9回表に1点を取られ、降板となった。
「スタミナは大丈夫でしたが、不用意に入ってしまい、集中力というところが課題でした」と9回のピッチングを悔やんだ。
それでも前年優勝の札幌大谷に続く初出場初勝利となった。
「北海道代表としてさらに上を目指したい」と意気込む片山。
打撃力の高さが注目されるが、「100%投手にこだわりがあります」と強い投手志望を持った片山。準決勝でも活躍が期待される。
トリビアネタ:片山楽生の名前の由来は楽しく生きる。ちなみに妹の名前は美生(みいく)さんである。
(記事:河嶋 宗一)