名門・広島商業が15年ぶりの夏、NPB現役選手は柳田、岩本の2人!
甲子園の舞台に「広商」こと広島商業が2004年以来、15年ぶりに帰ってきた。広島商は広島県の古豪であり、全国制覇7度(春1度、夏6度)を誇る名門だ。伝統として機動力を武器とする野球をしており、「広商野球」と異名がついたほど。
そのOBたちはアマチュア球界、プロ野球界で数多く活躍している。
野球界で活躍するOB達
ソフトバンクの柳田悠岐も広島商出身だ
選手として有名なところでは達川光男(元広島)だろうか。達川は広島時代の印象が強いかもしれない。しかし広商時代にも輝かしい実績がある。1973年春の選抜で江川卓(元巨人)を擁する作新学院高校を撃破し準優勝。同年夏の選手権では優勝を勝ち取っている。
阪神で活躍した山本和行もそうだ。山本は1971年ドラフト1位で阪神に指名され入団。同校初のドラフト1位指名選手でもあった。中継ぎ、先発ともに実績を残し、史上2人目となる「100勝・100セーブ」を達成した左腕である。
その他には数々のNPB最年長記録を持っている浜崎真二、通算295盗塁を誇り1975年に盗塁王を獲得した大下剛史(元広島他)が同校のOBである。
指導者としては、NPBにおける通算勝利数トップとなる1773勝を挙げている鶴岡一人、初代広島監督の石本秀和が名を連ねる。その他には三村敏之も同校の出身者だ。
アマチュア球界に目を移すと、広商、如水館高校などを率いた迫田穆成、その実弟であり広島新庄高校の監督である迫田守昭。法政大学の監督を務めた金光興二など枚挙にいとまがない。
しかし、NPBの現役選手を見ると少し寂しい現実がそこにはある。
2019年現在NPBに所属している現役選手はふたりだけ。柳田悠岐(ソフトバンク)と岩本貴裕(広島)である。
岩本が2008年ドラフト1位、柳田が2010年ドラフト2位指名となっている。そう、柳田以来8年間、NPBに広商出身者が誕生していないのである。
今回、15年ぶりに甲子園へ出場したように、再び名門・広商からプロ野球選手が誕生する未来を楽しみにしたい。
文=勝田聡
関連記事
福岡ソフトバンクホークス 柳田 悠岐選手【前編】 「柳田選手の基礎を作り上げた高校時代」
広島商業高等学校(広島)【15年ぶり23回目】
第101回全国高等学校野球選手権大会