令和元年の甲子園も49代表校がすべて登場!中身が濃い7日目までを振り返る!
8月12日、大会7日目で49代表校すべて出揃った。あまりの濃い試合の連続に、開幕戦も懐かしさを感じている方も多いのではないだろうか。ここで1回戦~2回戦前半の振り返りを行っていきたい。
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第101回全国高等学校野球選手権大会
奥川恭伸(星稜)
八戸学院光星vs誉の開幕戦は激動の幕開けだ。1回表、八戸学院光星は二死満塁のチャンスを作り、6番下山 昂大が満塁本塁打を放つ。令和最初の大会で、初安打、満塁本塁打という幕開けは長く語り継がれるだろう。
大会2日目はドラフト候補が一斉に登場した試合となった。第1試合では大阪大会10本塁打の履正社とプロ注目右腕・鈴木寛人擁する霞ヶ浦との対戦は思わぬ大差に。鈴木は最速148キロを記録するも、3回途中7失点を喫し悔しい降板となった。鈴木は思うようなフォームで投げられず、悔しさをあらわにしていた。一方、履正社は一試合最多タイとなる5本塁打を記録。2回戦以降も火を噴くことができるか。
2試合目は津田学園のエース・前 佑囲斗が1失点完投勝利。最速145キロのストレートは伸びがあり、コントロール重視の投球は目を引くものがあった。
3試合目は大会ナンバーワンピッチャー・奥川恭伸が3安打完封。大会前の練習では調子が上がらず、苦しさを味わっていたが、立ち上がりから153キロを計測するなど三者連続三振に奪う素晴らしい立ち上がりを見せ、強打の旭川大高を完封し、前評判通りの投球を見せた。また敗れた旭川大高もエース・能登 嵩都も独特の変化を描くチェンジアップを武器にする好右腕で、正捕手・持丸泰輝もパンチ力は今年の高校生捕手でもトップクラスの選手だった。
ドラフト候補だと大会3日目の第1試合の智辯和歌山vs米子東の一戦だろう。智辯和歌山は黒川史陽、東妻純平の2人に加え、エース・池田陽佑も最速148キロをマークし、そして2年生ながら148キロを計測した小林樹斗は、今年の2年生投手ではストレートの質という点ではナンバーワンだといえる。
最速146キロを計測し、好リリーフを見せ、覚醒の兆しを見せている谷 幸之助(関東一)も2回戦以降のピッチングも期待される。
好リリーフを見せた谷 幸之助(関東一)
延長戦は4試合もあり、開幕日から高岡商vs石見智翠館の延長戦へ。習志野vs沖縄尚学の一戦も素晴らしい試合だった。9回まで3対4で負けていた習志野はヒットで出塁した山内 翔太は盗塁を決め、さらに同点で追いつき、延長10回に勝ち越した攻撃は見事だった。
熊本工vs山梨学院も粘り強い守備が光り、白熱とした好勝負だった。最後はサヨナラ本塁打で幕が閉じる結果となったが、素晴らしい試合内容だった。筑陽学園vs作新学院も筑陽学園が粘って延長戦に持ち込んだ試合は見事だった。
大会6日目は東海大相模vs近江の注目校対決は東海大相模が機動力を仕掛け、好投手・林優樹を攻略し、6対1で完勝。また明石商vs花咲徳栄の一戦も4対3の1点差ゲームとなり、まるで準々決勝を見ているような中身の濃いゲームだった。
大会7日目は49代表校がすべて登場し、最後の登場となった智辯学園は八戸学院光星と対戦し、1対7で迎えた6回裏、智辯学園は7点を入れるビッグイニングで逆転に成功した時の観衆の盛り上がりは最高潮に達していた。
全校が登場した25試合はすべて熱戦で、面白い試合だった。2回戦残り7試合はどんな試合展開になるのか注目をしていきたい。
(記事=河嶋 宗一)
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