0から100の意識で148キロ 2020年ドラフト候補・小林樹斗(智辯和歌山)の意識改革!【第101回甲子園】
素晴らしいリリーフを見せた小林樹斗(智辯和歌山)
0から100の意識で148キロ 2020年ドラフト候補・小林樹斗(智辯和歌山)の意識改革
智辯和歌山vs米子東の一戦。9回表に登板した小林樹斗が甲子園でも圧巻の投球を見せた。
立ち上がりから140キロ超のストレートで圧倒。先頭の岡本大翔を146キロのストレートで空振り三振に打ち取ると、5番福島悠高には最速148キロのストレートで空振り三振、6番土岐尚史を120キロのスライダーで打ち取り、三者凡退締めで、見事なリリーフだった。
ストレートはすべて140キロ以上。
「良い感覚で投げられました」と笑顔を見せた小林。148キロを出たことについては、
「自分の中では軽く投げているイメージで、こんなにも出て驚きでした」
その軽くという表現が、小林の並外れた速球を生み出している。この冬、縦回転で投げるフォームに改良し、センバツでは147キロをマークし、急成長を果たした。しかしセンバツ後、思うような投球ができずに苦しんだ。
近畿大会でもリリーフとして登板したが、140キロにとどまり、力んだフォームとなっていた。そこで、小林は、リリースの感覚を改めた。
「脱力しようと思い、リリースに入るまで0で、リリースに入る瞬間に100というイメージで投げました」
無駄な力みをなくし、体の回転をうまく使って投げる意識で。その結果、和歌山大会では12.2回を投げて、11奪三振、1失点の好投を見せ、甲子園出場につなげた。そして甲子園では最速148キロを計測。
池田陽佑と違って、馬力で投げるフォームではないが、右ひじが上がって、体をコマ回りのように動き、真上から振り下ろす鋭い投球フォームから繰り出す角度あるストレートは空振りを奪える。来年のドラフト上位候補として期待できる投球だった。
【組み合わせ・応援メッセージ】
■第101回全国高等学校野球選手権大会