山村国際vs市立浦和
山村国際の勢いが止まらない!強打でノーシード対決を制しベスト4へ!
山村国際はドラフト候補・飯島一徹擁する東農大三を破った勢いをそのままにこの試合でも発揮した。1回表、市立浦和の4番・守屋樹(3年)に3ランを許したが、3回裏、無死一、三塁のチャンスを作り、大舘 凱成(3年)のライトの頭を超える適時三塁打で2点を追い上げると、さらに、1番・武者迪輝(3年)の左前適時打で同点に追いつくと、3番・波田野 幹太(1年・右投げ右打ち・178センチ81キロ)と恵まれた体格をしたスラッガーで、 和光シニア時代は北関東選抜として台湾遠征を経験したり、オール関東シニアの選抜チームに選ばれるなど実績十分。どっしりとした構えから手元までボールを呼び込んでフルスイングする打撃スタイル。スイングスピード、弾道の高さは高校1年生離れしており、埼玉県を代表するスラッガーに成長する可能性は十二分に持っている。
4回裏にも犠飛で1点を追加したが、5回表、市立浦和に2本の適時打を浴び、同点に追いつかれたが、6回裏、二死二、三塁となって、途中出場の森田尋也(3年)の中前適時打で2点を勝ち越し、1番武者も続くと、2番・羽根田 優也(3年)が右中間を破る適時三塁打を放つ。羽根田は極力、バントをしない強打の2番打者。ようやく鋭い打球を打ち始めた。
8回表、無死満塁のピンチも併殺による1点に抑え、さらに8回裏にも1点を追加。4投手の継投リレーで11対7でベスト8進出を決めた。
ノーシード同士の一戦を制した山村国際の魅力は何といっても打撃。上位から下位まで切れ目のない打線は魅力的だ。多少の失点をカバーしてしまう爆発力は怖い。爆発力があっても、大会ではなかなか出せないのが、夏の難しさ。しかし夏の大会で3点ビハインドをひっくり返し、追いつかれても勝ち越した選手たちを見ると一皮むけた感がある。
これで学校法人が同じの山村学園とともにベスト8進出が決まった。近年、山村学園の躍進が目覚ましく悔しい思いをしてきた山村国際が実力を発揮し、上位まで勝ち進んだ。次は花咲徳栄戦。7失点を喫した反省を生かし、臨んでいきたい。
(文=河嶋宗一)
2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会埼玉大会
■開催期間:2019年7月10~7月28日(予定)
■組み合わせ表【2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会埼玉大会】
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