大船渡vs一関工
大船渡 木下、及川の活躍が光り、決勝進出!
佐々木朗希の快投が大きくクローズアップされる試合だったが、それ以外の選手たちの活躍も目立った試合だった。
1番及川恵介の右前安打からチャンスを作り、さらに一死二、三塁のチャンスを作り、4番佐々木の二塁内野安打、5番木下大洋の二ゴロの間に2点を先制。2回裏にも1点を追加し、3回裏にも5番木下の適時打で4対0と追加点を入れた。
さらに木下は良い当たりの中飛、中前安打を放ち、4打数2安打の活躍。これまでの試合と比べても、ボールを捉える感覚が良くなっている。
「これまでの試合は考えすぎるところがありましたので、今回は次につなぐことを考えてやっていました」
シンプルに次につなぐことを考えた結果が復調につながった。
またこの試合、正捕手・及川の活躍が光った。この試合では2回も盗塁を刺したが、実際にスローイングタイムを測ると、1.95秒前後を計測しており、佐々木も「刺してくれて助かった」と女房役へ感謝。フレーミング技術も高く、大学レベルでやれる選手といえるだろう。
この試合を見ると、守備の精度も高まっており、チーム力が高まっているように感じられる。木下自身も「チームは1つにまとまってきていることを実感している」と語る。
決勝戦の相手は花巻東。後半に強くなる花巻東は強いチームだが、一戦一戦成長する姿を見せて全力でぶつかっていくだけ。
「地元のみんなで私学を破って甲子園に行くのが目標でした」と木下が語るように、大船渡にとってこの夏、初めての対戦が花巻東となる。
果たして1994年の盛岡四以来の公立校の甲子園出場はなるか。
(文=河嶋宗一)