試合レポート

日野vs甲西

2019.07.21

日野が33年ぶりの夏8強!

 滋賀日野が逆転で甲西を下し、33年ぶりの夏ベスト8を決めた。

 甲西は1回表、一死から2番・新宮柊介(2年)が中前安打で出塁すると、すかさず初球に盗塁を決めて二塁に進む。このチャンスで3番・上田大貴(3年)が中前適時打放ち、先制点を挙げる。

 立ち上がりに1点を奪われた滋賀日野先発の古谷陽哉(3年)だが、その後はストレートとカーブの緩急を上手く作って追加点を許さない。谷口顕監督が「何よりも古谷のピッチングを一番褒めてあげたい」と絶賛する内容で徐々に流れを滋賀日野に引き寄せる。

 古谷を援護したい打線は3回裏、一死満塁から相手の失策で同点に追いつく。さらに二死満塁から8番・森正登(3年)が適時内野安打を放ち、滋賀日野が逆転に成功する。

 これで試合の流れを掴んだ滋賀日野は4回裏に3番・木下裕登(3年)の適時打で1点を追加。5回裏にも内野ゴロの間に追加点を挙げ、リードを広げていく。

 滋賀日野は6回から好投を見せていた古谷に代えて右翼手で出場していた鳥本英希(2年)がマウンドに上がる。鳥本は毎回のように走者を得点圏に背負いながらも打たせて取る投球で甲西に得点を与えない。

 後がなくなった甲西は9回表、二死から9番・稲輪有治(3年)が死球で出塁。続く大平珠玄(3年)が左前安打を放って一、二塁と意地を見せる。しかし、最後は代打の金谷晃汰(3年)が見逃し三振に倒れて試合終了。滋賀日野が準々決勝進出を決めた。

 一昨年の秋に8強に進んだ経験のある滋賀日野だが、夏の8強は実に33年ぶり。この快挙に谷口監督は「僕が言うのもなんですけど、凄いですよね」と声を弾まる。この日は14安打を放ったが、長打は0。コツコツ繋ぐ攻撃で得点を重ねていった。

 準々決勝では強力投手陣を擁する光泉と対戦する。3安打で打線を牽引した主将の木下は「光泉は力があるので、点数を取られても余裕を持って粘り強く戦いたいです」と意気込んでいた。日野町唯一の高校がこの夏に旋風を巻き起こそうとしている。

(文:馬場 遼

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第101回 全国高等学校野球選手権 滋賀大会
近江を止めるのはどこだ?滋賀学園、光泉ら力校が追随する!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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