高知小津(高知)「応援したくなるチームとなり、渋く勝ちあがる!」
城の坂道を使いながら足腰を鍛える
学校の周りをランニング!
■県下一の歴史を誇る伝統校
高知県高知市にある高知小津は1873年に開校した海南私塾を前身とし、高知県で最も古い歴史を持つ高校。県内で唯一理数系を設置しており、スーパーサイエンスハイスクールに指定されるなど、高度な学習に励んでいる。部活動も盛んで陸上競技部やライフル部は全国レベルの強豪だ。野球部は2016年春に県8強の実績があり、それ以上の躍進を目指す。
■高知小津野球部の紹介
現在は2年生16名、1年生6名、マネージャー4名で活動している。主将の山本貫太(2年)は今年のチームのウリとして以下の3つを挙げた。
・先輩の後輩の上下関係なく、みんな仲が良い。
・選手全員は明るく、心優しい。
・マネージャーが、選手のためによく動いてくれる。気が利く。おいしいおにぎりを作ってくれる。
全員の力を結集して「渋く勝つ」ことがチームの目標だ。
■高知小津の練習環境と名物練習は?
グラウンドが狭く、他の部活動と日替わりで平日は月、水、金曜日しかグラウンドが使用できない。フリーバッティングができないため、バッティングセンターのようにネットに向かって打撃練習を行っている。グラウンドが使えない火曜日と木曜日は学校の周りのランニングやグラウンドの端でティー打撃、体育館でウエイトトレーニングを行うなど、工夫して練習に取り組んでいる。
そんな高知小津の名物練習は2つある。1つ目は250mのトラックを何組かに分けて10本走るもの。設定タイムをクリアできない場合は本数が増えるという。もう1つは高知城での坂ダッシュ。ショート、ミドル、ロング、超ロングダッシュと4種類があり、走り込んで下半身を鍛えていく。
■今までを振り返って
「野球も勉強もしっかり取り組み、人として成長し、周りの方から応援されるような人間となり、そのような選手が集まることによって応援したくなるようなチームとなること」をテーマにスタートした新チーム。秋季大会で土佐塾に負けて全員が悔しがっていたことを山本は強く印象に残っているという。
■ここまで活躍してきた選手は?
新チームが始まってから活躍してきたのは百田理人(2年)、西村和真(2年)、犬飼詢(2年)の3人。「百田はチーム一の打力があり、打率はチーム№1、西村はエースとしてチームを勝利に導いてくれる、犬飼は走攻守揃った選手で、チームを引っ張ってくれている」と山本は話す。
春以降のキーマンになりそうなのが山﨑成(2年)と野々宮大聖(2年)。今後の活躍に期待されるのがナックルを武器としている吉川湧志(2年)と守備力の高い野々宮だ。山本は「吉川はクローザーとして、野々宮は安定した守備でチームの勝利に貢献してくれそうです」と2人に期待している。
■この冬の意気込み!
このオフシーズンでは「全国でも通用する体づくり」をテーマにしている。月に数回、トレーナーを呼んでウエイトトレーニングの指導を受けている。また、栄養学講習会を受講して食事への意識も高めてきた。山本は「春から1つでも多く勝てるように、体作りを中心に力を入れて取り組み、体力や筋力upをはかり、投打ともレベルアップした戦いをしたいです。夏の選手権大会まで一日一日を大切にして、悔いの残らないようにしたいです」と冬の意気込みを語ってくれた。
[page_break:秋の大会を通じて見えた課題]秋の大会を通じて見えた課題
ウエイトトレーニングで筋力強化!
ここからは高知小津高校の西村和真選手と田村慎太郎選手(2年)にお話を伺いました!
Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください
西村:劣勢の時の得点力や、ピンチでの勝負強さが必要だと感じました。
田村:得点力がなかったことです。
Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください
西村:下半身の強化や、肩まわりの筋肉をつけ、9イニング投げても疲れないからだ作りをする。
田村:守備力をあげる。パワーをつける。
Q.応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?
西村:自分は直球でどんどん相手を押していくというタイプではないので、タイミングをずらして、バッターを打ち取っていくところです。
田村:積極的なバッティングです。
Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?
西村:仲の良さとチームの雰囲気が良いことです。
田村:1球へのこだわりです
Q.このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!
西村:自分に厳しく、頼られる投手になります!
田村:守備力を強化して、バッティングでは打率を残しながら長打も打てるようにしたいです。
西村選手、田村選手、ありがとうございました!
[page_break:基礎基本を積み重ねて自分を磨いてほしい]基礎基本を積み重ねて自分を磨いてほしい
選手とマネージャー全員の集合写真
中川明彦監督にお話を伺いました!
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。
前チームには力のある3年生がいて個人の能力に頼る部分もありましたが、新チームでは一人一人の力を結集し、チーム力で勝つことをテーマとしました。具体的には、攻撃面ではバント、エンドラン、スチール、打球の判断、スタートなどの精度を上げることです。
守備面では、無駄な四球をなくす、スローイングミスをなくすことです。試合ではどんな相手でも接戦に持ち込み食らいついていくことなどを意識させました。相手から見ると強くないけど、試合が終わってみたら負けている。そんな勝ち方ができるチームになろうとしました。
Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!
地道ではあるが基礎基本を徹底すること、そして自分が良いと思ったことは全て取り入れてチャレンジしてみること。1日1日が大切であり、継続していくことにより、技術・体力が向上する。成長した自分をイメージしてつらい練習を乗り越えてもらいたい。
中川監督、そして高知小津高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!