Column

大須賀総監督(福井工大福井)『野球部員である前に高校生たれ』!

2018.05.30

 

 福井工大福井を2001年12月から16年間にわたって指導し、春夏合わせて7度の甲子園出場を導いた大須賀康浩氏。昨夏限りで監督を退任し、現在は総監督として野球部を支えている。今回はこの春から高校生になった選手に向けて北信越を代表する名将から高校野球で活躍するためのアドバイスを伺った。

生活指導が指導の原点

大須賀総監督(福井工大福井)『野球部員である前に高校生たれ』! | 高校野球ドットコム
大須賀 康浩総監督

―― 昨年夏に監督を退任されて総監督になられましたが、今はどういったことをされているのでしょうか?

大須賀康浩(以下、大須賀) 今は学校との野球部の繋がりやスカウトなどをやっています。また、外から見て指導するところ、注意するところを伝えています。やはり外から客観的に見たらよく見えますので監督、コーチ、選手にこういうことをやった方がいいんじゃないかというアドバイスをしています

―― 監督から総監督に立場が変わられたことによって見方が変わったと感じることはありますか?

大須賀 やっぱり現場に入っていたらわからない部分が出てくるけども、外から全体的に見ているとこの選手はこういう育て方をしようだとか、こういう野球をやっていこうとか、このチームはこの部分が足りないなどがよく見えるので、その辺りは監督、コーチと話をして指導に役立てていこうと思っています。

―― 大須賀総監督が監督をされていた頃には、新入生にどのような指導をされていましたか?

大須賀 やはり生活指導や学校での態度ですね。だから一番先に掲げたのは『野球部員である以前にしっかりとした高校生であれ』という教育をやってきました。やはり大勢でやっていく中で統制がとれないのが一番怖いです。まとまりのあるチームを作っていかなければ勝てません。高校野球は中学から入ってきて2年と3ヶ月か4ヶ月の間でどうするかとなれば、やっぱり野球の技量だけでなくそのようなことをやった方が早くチームワークができるという考えでまず学校生活、私生活を大事にしてきました

―― その中で就任して最初に作ったルールなどはありましたか?

大須賀 とにかく方針は『野球部員である前に高校生たれ』ということで今でも使っていますが、そういったことをずっと言ってきて、まずはそこからですね。来て3ヶ月くらいは野球よりもそういったことばかりやっていましたね。だから生徒は何しに来たんかなと思ったと思います。正門に立っての服装検査や挨拶の練習、教室での態度を見てみたり、寮生活を厳しくしたり、1年目はほとんどそんな感じでしたね。2001年12月に就任して3ヶ月くらいは野球せずにそんなことばかりしていて、まさか勝てると思わなかった夏に甲子園に行くことができた。1年目の夏から行けたということで子どもたちは信頼してくれたと思います

―― まずは新入生にアドバイスをするとすれば、まずは学校生活をしっかりしようということでしょうか?

大須賀 そうですね。それと新入生は、素直な気持ちで指導者の言うことを聞かなければレギュラーの道も塞がれてしまうと思いますので、聞く耳を持ってくれとはよく言っています。今の子は生返事の多い子が多いので、そうじゃなくて自分で理解してその理解した部分を意識して取り組んでもらわないと流されるだけです。たかだか2年3ヶ月ですからね。そういった部分はきっちり指導してきました。
 それと大事なのは気配りができるかできないか、ここが大事だと思います。グラウンド整備一つにしてもやらない子は全くやらないし、やる子はやる、それではダメです。何かができてなかったら自分で探してやる。言われたことだけやっている子は伸びるのも少ないよね。それは総監督になってよく見える。現場だけを見ていると見えない部分もあるけど、総監督になって出てきてみるとこの子はこういう子だとわかる。例えばグラウンドにゴミが落ちていたら自分で拾うという気持ちでやらなければいけない。野球に通じるものがあると指導されて、そういうのができない子は伸びてこないですね

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諦めなければレギュラーの道は開かれる

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大須賀 康浩総監督

―― やはり気配りができるかどうかが高校野球で活躍するためには大切ですか?

大須賀 全然違う。それと絶対に諦めないこと。4年前にそれまではベンチにも入っていなくて、レギュラーは無理だと思っていた子が最後の最後で夏のレギュラーを勝ち取りました。ちょうど人数が多くなってきた年代だったので、全員で練習させて最後にメンバーを決めようとやっていました。そうしたらメンバーに入れないと思っていた子が練習試合で夏の大会1ヶ月前から打ち出したんです。そしてその子をレギュラーで使ったら活躍して県大会決勝まで行くことができました。それもあって、大会前の1週間くらいはメンバーだけでやるけども、それ以外はずっとローテーションで回して全員で練習しています。

―― 甲子園で活躍する選手の共通点は何かありましたか?

大須賀 2002年夏、2003年春の甲子園に出た時のエースだった藤井宏海(元ロッテ)は練習も好きだけど、帰ってから必ず日記を書いていました。その日記を見たら『とにかく松坂大輔を真似したい』と書いてあった。確かに松坂とよく似ていた。何でそうするのか聞いたら『僕はあのフォームが好きなんです』と必ず目標と日誌を書いていた。これは珍しいなと

―― やはり自分が目指しているものが明確でそれに向かって努力できる選手が活躍できるのでしょうか?

大須賀 だからその子は目標に甲子園もあったけど最終的にはプロに行きたいという気持ちがすごく強い子で、部屋に帰ってはノートを書いていました。そのノートを見たら立派なものです。そういうことをやっている子は強いんかなって思ったね。

―― 最後になりますが、高校野球で活躍したいと思っている新入生に激励のメッセージをお願いします。

大須賀 やはり地道にコツコツやっている人が、1、2年生でメンバーに入らなくても3年生で入ることは絶対あります。ただ漠然とやるんじゃなくて個人練習も全体練習もある中で、地道に自分でやっていく気持ちの強い人間が最後に勝つと思います。

 

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文=馬場 遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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